こんにちは。南アジア・バングラデシュで教育支援を行う、認定NPO法人アジアキリスト教教育基金(ACEF)です。
新型コロナウイルスによってバングラデシュでもすべての学校が2020年3月26日から閉鎖され、未だに再開されていません。そんな中、私たちが支援している42校の5000人の生徒たちが、感染を避け安全に暮らせるように、というパートナー団体の要請に応え、1万枚のマスクと1万5000個の石鹸を届ける緊急支援を行いました。首都ダッカのスラム地域では多数の感染者が出ていましたが、幸いにもこれらの生徒たちは感染から守られています。
5月16日にダッカのスラムにある2つの学校で約700人の生徒たちに、その後、農村部の40校でもマスクと石鹸を配布しました。ロックダウンで都市間の移動ができない中、同じ村に住む女性教師たちが、生徒に連絡し、マスクと石鹸を一人一人に手渡してくれました。私たちは、活動を始めた当初から、積極的に女性の教師を育て、女の子たちに勉強して外の世界を知る機会を得てほしいと願ってきました。それは、イスラム教の伝統が強い地域では、女の子は勉強などせず家の中で家族のために働くことが求められていたからです。
一番学校の数が多いジャマルプール地区という北部の農村で6月18日にマスクと石鹸の配布が終わりました。6月末には追加の緊急助成金を得られることになり、ポンプ井戸が1つしかなく、多くのトイレが壊れている状況の各学校に、手洗い場の設置やトイレの改修を行い、教室を除菌して安全に学校を再開する準備行いました。
マスクと石鹸を受け取ったダッカ郊外のプーバイル地区という村のメヘラー君(11歳、小学5年生)からお手紙が届きました。
“こんにちは。僕はメヘラー・シュバです。バスゴーン BDP小学校の5年生です。僕たちの学校は2020年3月の3週目からずっと閉鎖されています。
学校に行って、前みたいに友達と遊ぶことができないので、悲しいです。新型コロナウイルスのパンデミックによってロックダウンが発令されているため、僕の家族は経済的に困っています。僕のお父さんと弟は日雇いの仕事をしていましたが、外で働けなくなってしまいました。僕の家族は食糧難にも陥っています。僕たちの今の状況を変えるには、もはや奇跡が起こるしかありません。僕の家族は政府からなんの支援も受けられませんでした。唯一、新型コロナウイルス感染を防ぐマスクや手洗い石鹸を受け取りに学校に行った日は幸せでした。その日はクラスメートや学校の先生にも会えて、とても楽しい1日を過ごせました。
だからあなたから素敵なマスクと石鹸のギフトをいただけて本当に嬉しかったです。
僕はあなたの優しさを絶対に忘れません。僕たちもあなたが新型コロナウイルスに感染せず、無事でいられますよう祈っています。どうかお気をつけて。”
ACEFでは次の段階として、無担保・低利融資のマイクロクレジットによる野菜作りや養鶏を通し、困窮家庭が日々の現金収入を得る手段を支援したり、運営している職業訓練コースを再開してコース修了生に起業資金を貸し付け、すぐに学んだ技術で仕事をできるように支援していきます。
一刻も早く新型コロナウイルスが収束し、バングラデシュの学校に子どもたちの笑顔が戻ってくるよう、是非ご支援ください。
2020/10/28
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