支援して申し込む
NPO法人APLA
2020/07/29
コロナ禍を乗り越えるための新たな挑戦

NPO法人APLAは、日本を含むアジア各地で「農を軸にした地域自立」をめざし、人びとが出会い、協働する場を創り出すことを目的に活動をしています。

フィリピン・ネグロス島では、カネシゲファーム・ルーラルキャンパス(以下、KF-RC)という、農場兼農民学校を拠点として、循環型農業の実践・普及と次世代農民の育成に取り組んでいます。

約5haの農場(ファーム)では、養豚と野菜生産を軸にした有畜複合循環型農業を実践しながら、農民たちが集い、農法や技術に関する知識や経験を共有し合う学びの場(ルーラルキャンパス)として、地域の将来を担う若者を研修生として受け入れ、具体的な農業の技術、マーケティング方法、社会問題や環境問題を伝えています。

ネグロス島でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による人びとへの影響は小さくありません。7月末現在は緩和されていますが、フィリピンでは、国内全土でコミュニティ隔離措置を広げ、感染症拡大を防ぐための対策がなされてきました。

KF-RCでは、養豚事業に特に大きな影響がありました。通常であれば子豚や大きく育てた肥育豚を市外から買いに来るお客さんたちが移動制限のために農場に来ることができなくなってしまったことや、市内の肉屋や家畜市場が休業しているためにKF-RCとしても売り先を探すことが難しかったため、収入は激減しました。しかし、売れ残っている豚は飼育し続ける必要があるので、餌代が増大してしまいました。そうした状況を鑑みて、APLAは当面の豚の餌代として15万ペソ(約33万円)をKF-RCに対して支援しました。

(村の検問の様子。隣町からの進入を防ぐ)

現地スタッフたちは、豚が売れないで支出ばかりかさむのならばと、検疫所で働いている地域の人たちのために無償で豚肉を配給したり、Facebookで肉や野菜の注文を取って後日配達をするデリバリーサービスをしたり、この状況を乗り越えようと話し合いを重ね、新たな挑戦を続けています。

収束の目処が立っていないCOVID-19の影響で今後についての不安も大きいですが、この機会だからこそ、オンラインで密にコミュニケーションを取り合い、新しいことにも挑戦をしていきながら乗り超えようと話をしています。

(寺田)

 

この団体の新着レポート

同じカテゴリの活動レポート

みんなの活動レポート

もっと見る

メルマガ会員募集

毎号、環境問題や社会課題の
最前線で活動する人が登場!
より良い未来のヒントをお届けします!

利用規約に同意のうえ、ご登録ください