【ソーラーパネルのリサイクル】リサイクルの方法と費用を解説!課題と解決方法についても紹介
1.ソーラーパネルのリサイクル義務化の動き
リサイクル義務化の背景と経緯
近年、再生可能エネルギーの導入が急がれる中で、ソーラーパネルの需要が高まっています。一方で、使用できなくなったソーラーパネルの適切な処理が課題となっています。そこで、各国でリサイクル義務化の動きが出てきました。
欧州のリサイクルスキーム「PV CYCLE」
欧州では、2012年に「WEEE指令」が改正されてソーラーパネルがリサイクル対象に追加されました。
また、使用済み太陽光パネルの自主的な回収・リサイクル・適正処分システムの構築を目的とした非営利団体の「PV CYCLE」は、改正されたWEEE指令に基いた処理業者の一つであり、、欧州市場における太陽光パネルメーカーの90%以上が加盟しています。
PV CYCLEが欧州全体で回収した使用済み太陽光パネルの重量(累積)は、2010〜2017年末で約19,195トンに上っており、回収したうちの大半は住宅以外で運用されていた太陽光パネルとなっています。PV CYCLEでは、会員企業(製造業者等)から会費を徴収し、太陽光発電設備の回収から処理までを担っています。
<参照:太陽光パネルのリサイクル・廃棄の環境エネルギー循環センター(EECC)>
国・地域 | 義務化の状況 |
欧州連合 | 2012年にWEEE指令でリサイクル義務化 |
日本 | 2019年に家電リサイクル法の対象に追加 |
米国 | 一部州でリサイクル義務化の動き |
2.ソーラーパネルを廃棄せずリサイクルする理由
ソーラーパネルを廃棄せずにリサイクルする主な理由は以下の3点です。
有害物質を適切に処理する必要がある
ソーラーパネルには鉛やカドミウムなどの有害物質が含まれています。これらを単に廃棄してしまうと、地下水や土壌を汚染する恐れがあります。リサイクルすることで、適切な処理が可能になります。
限りある資源を有効活用する
ソーラーパネルには銀やシリコンなどの希少資源が使われています。これらを再利用することで、資源の枯渇を防ぎ、持続可能な社会の実現に貢献できます。
環境負荷を軽減する
ソーラーパネルの製造には多くのエネルギーが必要とされます。リサイクルすることで、新たな製造に伴う環境負荷を抑えることができます。
以上の理由から、ソーラーパネルのリサイクルは必要不可欠な取り組みであり、適切な処理を行うことが求められています。
3.ソーラーパネルのリサイクルの課題と適切なリサイクル方法
前述のとおり、ソーラーパネルは環境の面からも廃棄せずリサイクルすることをおすすめしますが、そのリサイクルには専門的な知識と技術が必要なため、個人で行うことは危険です。リサイクルの現状を理解し、適切な業者へ依頼をしましょう!
リサイクルにおける課題と解決方法
ソーラーパネルのリサイクルにおいては、特に一般家庭でどこに頼めばいいかわからないという悩みもあると思います。そこでリサイクルが必要になった場合、どこに問い合わせるのがいいのか、ご紹介いたします。
販売店や製造メーカーに問い合わせる
一部のソーラーパネル販売店や製造メーカーは、使用済みパネルの回収とリサイクルサービスを提供しています。まずは、購入した製造業者に問い合わせてみましょう。
認可されたリサイクル業者を利用する
各地域には、ソーラーパネルのリサイクルを専門とする認可業者があります。これらの業者は、適切な処理とリサイクルを行うための設備と知識を持っています。
リサイクル業者の一覧はこちら
地方自治体のサービスを利用する
一部の地方自治体では、使用済みソーラーパネルの回収とリサイクルに関する情報やサービスを提供しています。自治体の環境部門に問い合わせることで、適切な処理方法を教えてもらえます。
一例として、東京都では都が指定する産業廃棄物中間処理施設で住宅用太陽光パネルのリサイクルを行う事業者に対し、リサイクルに要する費用の一部を補助する「使用済住宅用太陽光パネルリサイクル促進事業」を令和5年度から開始しています。
<参照:東京都環境局「太陽光発電設備の3R推進について」>
4.ソーラーパネルのリサイクル費用
リサイクル料金の相場
ソーラーパネルのリサイクルには、リサイクル料金と収集運搬費がかかります。
リサイクル料金の相場は、パネルの種類や量により異なりますが、目安としてパネル1枚当たり2,000円~4,000円とされています。
<出典:環境省が2021年に実施した『使用済太陽電池モジュールのリサイクル等の推進に係る調査業務』>
収集運搬費の目安
収集運搬費は、パネルの設置場所から収集業者の倉庫までの距離により異なります。遠方の場合は別途費用がかかる可能性がありますので、事前に収集業者に確認することをおすすめします。
また、収集業者によっては最低処理量や最低料金が設定されている場合があります。パネルの枚数が少ない場合は、最低料金が適用される可能性がありますので、複数の業者に見積もりを取ることが賢明です。
5.まとめ
ソーラーパネルのリサイクルは、有害物質の適切な処理や資源の有効活用、環境負荷軽減にも関わるため、重要な問題となっています。
現在のリサイクル技術では、アルミフレームやガラス、太陽電池などの部品を分別し、それぞれ異なる方法で再資源化することが可能です。
リサイクルを検討される際は、まず販売店や製造メーカー、認可された業者や自治体のサービスを利用することをおすすめします!
ハチドリソーラーでの太陽光パネルのリサイクル方法
ハチドリソーラーでは、太陽光パネルの処分や廃棄を無くすためにも、設置したお客様にできるだけ長く使ってもらえるよう、補償を充実させてご提供しています。
また、太陽光パネルのリユースの仕組みづくりに今後取り組みたいと考えています。
例えば、撤去後のソーラーパネルを検査し、発電可能量が一定基準値を超えるパネルは、自社の発電所などでリユースすることや、一方でどうしてもリユースパネルとしての利用が難しい場合については、最大限環境に配慮した方法でリサイクルできるよう全国のリサイクル事業者様と提携していく方針です。
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