太陽光発電は売電だけじゃない!?太陽光設置で損をしない方法とは?
最終更新日|2023年10月19日
最近では電気代の高騰の影響で、改めて太陽光発電を検討する方が増えているように感じます。
太陽光発電の導入で、「売電でメリットをたくさん得られそう」と考える方も多いと思います。10年前であれば売電単価が高く、発電した電気を全て売電に回す方がほとんどでした。
しかし、年々売電単価は下がり続け、「売電して儲ける」から「発電した電気を自宅でできるだけ消費する」という自家消費の考え方に変化しつつあります。 そのため今回は太陽光発電の売電の仕組みや売電単価の推移、FIT(固定買取制度)の制度や、太陽光発電を賢く使うポイントをご説明します。
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太陽光発電の売電の仕組みとは?
太陽光パネルを設置後、どのように売電は行われているのか仕組みについて解説していきます。
FIT制度を利用した売電
個人の住宅用(家庭用は設置容量が10kW未満)の場合、設置してから10年間は、「FIT」と呼ばれる国の制度を使用し売電を行います。 FIT制度は、FIT法(電気事業者による再生可能エネルギー電気調達に関する特別措置法)と呼ばれる法律で定められているため、太陽光で発電した電気を電力会社が政府の決定した価格で買い取ることが決められている制度となります。
FITを使用している間は、10年間一定の金額で買取を行うことが可能となり、国が余った電気を固定の金額で買い取ってくれるため一定期間は安定した売電収入が得られるようになっています。
そのため、FITの固定買取価格が売電を行う上では非常に重要になるため、買取価格の現状と今後の推移を確認していきましょう。
FIT制度の申請
太陽光発電で売電を行う際はFIT制度の活用が主流となっています。
FITを活用する際は申請手続きが必要となります。具体的にどのような申請が必要か解説いたします。
申請手続きは大きく分けて二つあり、①系統連系申請(接続申請)と②事業計画認定申請となります。
①系統連系申請(接続申請)
電力エリア | 電力会社受付期日 |
---|---|
東京電力エリア | 2023年11月10日 |
中部電力エリア | 2023年11月2日 |
北陸電力エリア | 2023年10月27日 |
四国電力エリア | 2023年11月2日 |
中国電力エリア | 2023年11月2日 |
九州電力エリア | 2023年11月10日 |
関西電力エリア | 2023年11月22日 |
北海道電力エリア | 2023年11月27日 |
東北電力エリア | 2023年10月20日 |
沖縄電力エリア | 非公開 |
系統連系申請は、接続申請とも呼ばれ一般送配電事業者(大手電力会社)が所有する設備に太陽光発電設備を接続するための手続きです。太陽光発電を設置した場所を管轄する一般送配電事業者に対して申請します。
申請してから承諾が出るまでにおおよそ10日〜2週間かかります。エリアや時期によって承諾が出るまでの期間は変動があり、書類の不備等があることで承諾が出るまでにさらに期間を要する場合があるため注意が必要です。
各エリアにより締切期限があるため注意が必要です。毎年8月下旬〜9月中旬にかけて締切期限が発表されます。2022年度の場合の締め切りは表の通りになります。
締切期日に間に合わなかった場合、来年度での価格で売電になるうえ、設置も来年度の申し込みが始まってからになってしまう可能性があるため注意が必要です。
事前に余裕を持って申請手続きをしていただくことをお勧めします。
今年度の締め切りが間近となっておりますが、今年度の単価で太陽光の売電を利用したい方は、ハチドリソーラーにご相談ください。
②事業認定申請
事業認定申請は、経済産業省からFIT制度を利用する設備を認定してもらうための申請となります。事業計画認定申請では、設計・施工・運用・管理・撤去・処分など、太陽光発電の導入から廃棄までのサイクルをトータルで確認して審査を行います。
申請してから承諾が降りるまでに1ヶ月〜3ヶ月ほどかかります。時期により承諾が降りるまでの期間は異なる場合が多いです。事前に接続申請を行う必要があり、接続申請と合わせると4ヶ月以上かかるケースもございます。
また、事業認定申請も不備があると承諾が降りるまでにさらに期間が伸びるため提出の際には注意が必要です。
手続き方法については、経済産業省の電子申請サイトから行う必要があります。
事前に書類を集め申請ページより申請を行います。お問合せ窓口もご用意されているのでわからない箇所やご不明点がある場合は、確認のご連絡を入れると良いと思います。
>>>申請ページはこちらから
接続申請及び事業認定申請は、基本的には設置を依頼する会社にお願いするケースがほとんどだと思います。ハチドリソーラーでも申請については弊社が代行して行うため設置から売電開始まで安心してお任せください。
>>>ハチドリソーラーに設置から申請までを任せる
卒FIT後の売電
FIT制度の有効期間は10年間なので、終了後は卒FITとなります。卒FITは、売電ができなくなるわけではありませんが、売電価格がFIT制度利用時よりも下ってしまいます。 現在の各大手電力会社が発表している卒FIT価格をまとめた表をご覧ください。
電力会社 | 売電単価 |
---|---|
東京電力 | 8.50円/kWh |
中部電力 | 7.00円/kWh |
北陸電力 | 8.00円/kWh |
四国電力 | 7.15円/kWh |
中国電力 | 7.00円/kWh |
九州電力 | 7.00円/kWh |
関西電力 | 8.00円/kWh |
北海道電力 | 8.00円/kWh |
東北電力 | 9.00円/kWh |
エリアによってはFIT制度利用時よりも半分以下になってしまいます。
売電先については、大手電力会社以外にも新電力の会社にも売ることができます。会社により申し込み方法は異なりますが、webや申込書の郵送等で手続きをすることも可能です。 売電可能な業者については経済産業省のページにも記載があります。
>>>売電先についてはこちらから
売電単価の推移と売電の今後
売電単価の推移
契約年 | 売電単価 (円/kWh) | 太陽光設置費用目安 (住宅屋根設置の場合) |
---|---|---|
2009年度 | 48円 | 50 万円~60万円(kWあたり) |
2010年度 | 48円 | 50 万円~60万円(kWあたり) |
2011年度 | 42円 | 50 万円~60万円(kWあたり) |
2012年度 | 42円 | 50 万円~60万円(kWあたり) |
2013年度 | 38円 | 50 万円~60万円(kWあたり) |
2014年度 | 37円 | 40万円前後(kWあたり) |
2015年度 | 35円 | 40万円前後(kWあたり) |
2016年度 | 33円 | 40万円前後(kWあたり) |
2017年度 | 30円 | 40万円前後(kWあたり) |
2018年度 | 28円 | 40万円前後(kWあたり) |
2019年度 | 26円 | 25万円~30万円前後(kWあたり) |
2020年度 | 21円 | 25万円~30万円前後(kWあたり) |
2021年度 | 19円 | 25万円~30万円前後(kWあたり) |
2022年度 | 17円 | 25万円~30万円前後(kWあたり) |
2023年度 | 16円 | 25万円~30万円前後(kWあたり) |
売電単価の推移について以上の表にまとめました。
売電単価の今後
上の表から売電単価は太陽光発電システムの設置費用に比例して、価格が下がる傾向にあると言えます。
FIT固定買取制度は国民が費用の負担を抑えて太陽光を導入できるようにと始まった制度のため、10年を目安に設置費用を回収できるように単価設定されています。そのため、設置費用の相場が下がれば、売電単価も下がって当然なのです。
また、以前は全量売電と呼ばれる「発電した電気を全て売る」ことができましたが、2020年度以降発電した全ての電気を売ることができなくなりました。
現在は、余剰売電と呼ばれる「発電した電気の30%以上を使用する」ことが必要になりました。 設置費用が下がり、設置できる方が増えましたが売電価格が下がっていることと自宅で使用しないといけないため売電のみでメリットを得ることは難しくなってきています。
では、売電のみでメリットを得ることが難しい場合はどのようにしたら良いのでしょうか?
太陽光発電は売電だけじゃない!
太陽光発電の自家消費による経済メリット
上記の画像では、売電量の方が多いにも関わらず自家消費して買わなくて済んだ電気の方がメリットが出ているような状態になっています。
このようになる理由は、現在、東京電力エリアでは、電気を購入する単価は30円近くかかるため電気を売る単価より、電気を購入する価格の方が高いのです。
そのため売電量を増やすのではなく、自家消費を増やすことが太陽光発電のメリットを最大限大きくすることができます。
上記図では、158kWh×30円で約4,700円のメリットが出ています。 しかし、売電は203年度は16円で売電ができる契約になるのですが、383kWh×16円で約6,000円程のメリットになります。 売電のみでメリットを得ることが難しくなりましたが、太陽光発電システムを設置することでメリットを受けることは可能です。
具体的な方法について解説していきます。
メリットが出やすい方には、下記のような傾向があります。
・太陽光が発電する日中(8時-17時に)在宅する傾向があり電気を使用する割合が高い。 (リモート・育休中・専業主婦などの方がいる)
・ペットを飼っていて夏や冬は空調を稼働する割合が高い。
・電気代が15,000円を超える方 日中に電気を使用することが多いと非常に多くのメリットを受けることができます。
その理由は、自家消費にあります。日中使用量が多く電気代が高い方は、太陽光で発電した電気で日中の電気を賄うことができるため電気代が夜のみで済みます。
また、太陽光パネルで発電した電気には再エネ賦課金がかからず、さらに電気代を抑えることが可能となります。 電気代を抑えながら、余った電気を効率よく売電し月々の支出を減らしていく方法がおすすめです。
<お役立ちコラム>
〜再エネ賦課金について〜
皆さんが購入している電気代には、国が自然エネルギーを増やすために皆さんの電気代から集めているお金「再エネ賦課金」が含まれています。
2023年5月から2024年4月の再エネ賦課金は1.40円/kWhなので、月々450kWhを使うご家庭の場合、再エネ賦課金分で年間7,560円支払うことになります。
この再エネ賦課金は、これまで増加していましたが、2023年5月から1kWh当たりの金額が下がり、各家庭への請求額もこれまでより引き下げられました。
この背景にはロシアのウクライナ侵攻があります。
電気の市場価格が高騰し、太陽光発電などの再エネ電気も以前より高く取り引きされるようになったことから、再エネ賦課金が下がりました。
2030年には1.24円/kWhになるといわれています。
ただし、また再エネ賦課金が上がる可能性もあるとのことで、今後の動向についてはなかなか読めない状況です。
そのため太陽光で発電した電気を自家消費することで、買う電気をできるだけ減らせて電気代の削減につなげることができます!
参照:
経済産業省 再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2023年度以降の買取価格等
2023年度の賦課金単価を設定します
NHK 電気料金が安くなる 再エネ賦課金とは
太陽光発電は自家消費と売電を組み合わせた活用がおすすめ!
今後の売電の位置付けは、自家消費して余った電気を月々の支出を減らすためのプラスαとして考えることがポイントになると思います。 FIT制度を使用し、10年間高く買い取りしてもらった後は、売ることを考えるより、自家消費をするためにはどうしたらいいのか考えていく必要がありそうです。
そこで活用できるのが蓄電池やV2Hシステムです。発電して自家消費をしても余る場合については、余った電気を売るのではなく貯めておき夜間に使用することで自産自消することで経済的にもメリットを出し、環境にも優しいエネルギーを使用することができます。
蓄電池を太陽光発電とセットで導入する場合、補助金を活用できる場合があります。
詳細は下記記事でチェック!
>>>太陽光発電と蓄電池はセットで安いって本当?補助金活用でさらにお得に!
ハチドリソーラーでは、太陽光発電システムを設置することはもちろんですが、蓄電池やV2Hシステムを併用して導入することも可能です。
また、0円ソーラーのサービスのため設置するために100万円以上がかかる太陽光ですが、初期費用を0円で設置することが可能です。 発電した電気は使い放題なため、自家消費や売電した電気も得ることができ、契約期間中でも蓄電池やVHシステムを後付けすることができるためFIT終了後に後付けすることも可能となっております。
まとめ 〜太陽光発電を賢く使うためのポイント〜
今回は、太陽光発電の売電について解説しました。
太陽光パネルの設置によるメリットを売電のみで得ることは難しいことがわかりましたか?
では、太陽光発電を設置後どのように使うのがいいのかご紹介いたします。
・発電した電気を自家消費に回す。
・日中にあまり在宅しない場合は、蓄電池やV2Hシステムを導入し溜めた電気を夜間に使用する。
・オール電化の場合、エコキュートの設定を日中にお湯を沸かすように設定を変更し発電した電気で賄うことができるようにする。
などさまざまな使用方法がございます。
発電した電気を自家消費していただくことを重点的に考え、余った分を売ることで売電をプラスαの収入として考えるのが良いと思います。
ハチドリソーラーでは、太陽光パネルとセットで蓄電池やV2Hシステムも導入することが可能です。ご相談いただくことで知りたかった情報を知ることができるだけでなく設置しない場合でも満足していただけるようカスタマーサポートが対応いたします。少しでも気になる方は一度無料シミュレーションをご利用ください。
ハチドリソーラーは、地球温暖化を解決するために環境負荷を最小限にして自然エネルギーを増やすために立ち上がった発電事業です。大規模な発電ではなく住宅や企業の屋根から環境に配慮した発電方法で自然エネルギー100%の会社を目指しています。
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