
日本で太陽光発電が普及しない理由とは?
この記事は2025/04/21に更新されています。
「電気代、少しでも安くならないかな…」「地球のために、家庭でできることは?」
そんな想いから、太陽光発電に関心を持つ方が増えています。しかし、「設置費用が高いのでは?」「本当に元が取れるの?」「日本は普及が進んでいないって聞くけど…」といった疑問や不安の声も耳にします。
この記事では、日本の太陽光発電の「リアルな普及状況」を最新データと共に解説します。導入を検討するうえで知っておきたいメリット・デメリット、太陽光を導入してから後悔しないためのポイントも触れていますので、ぜひご参照ください
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日本の太陽光発電の普及率はどれくらい?
日本の再生可能エネルギー、特に太陽光発電がどのくらい導入されているのか、客観的なデータをご紹介します。
日本の再生エネルギーの普及率の現状
資源エネルギー庁の調査によれば、2022年度の日本国内の再生エネルギーの電力比率は約21.9%と言われています。石炭・石油が約38%、天然ガスが約34.5%と、依然として化石燃料に頼っている状況です。
特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所(isep)の調査における、2022年度の自然エネルギーの導入割合は、26%と、増加傾向にあります。
出典元:特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所(isep)「国内の2023年度の自然エネルギー電力の割合と導入状況(2024年9月17日)」
日本の再生エネルギー発電の導入容量の現状
同じく資源エネルギー庁によると、2022年度の日本の再エネ発電設備容量は、昨年度と変わらず世界第6位となっています。約138GWの再生エネ発電が導入されています。
日本の太陽光発電普及率の現状
再エネ発電設備のうち、日本の2022年度の太陽光発電の導入割合は、こちらも昨年度と変わらず世界第3位と資源エネルギー庁が出しています。国土面積あたりの日本の太陽光発電の導入量は各国と比較した場合でも最大級と言われています。
意外と日本で太陽光発電は普及しているんだ、と思われたでしょうか?次は各国の普及率を見ていきましょう。
世界の太陽光発電の普及率はどれくらい?
世界各国の再生エネルギーの普及率の現状

資源エネルギー庁の作成資料によると、2022 年時点の発電電力比率が大きい、再エネの導入が進んでいる国順は以下のとおりです。
- カナダ:69.0%
- ドイツ:43.8%
- スペイン:42.7%
- イギリス:42.0%
- イタリア:35.7%
- 中国:30.1%
- フランス:24.2%
- 日本:21.9%
- アメリカ:21.4%
カナダは河川や湖などの水力発電が全体の60%を占めています。一方で、ドイツやスペイン、イギリスなどは太陽光発電等による再エネ普及が進んでいることが伺えます。
世界各国の再生エネルギー発電の導入容量の現状

同じく資源エネルギー庁によると、2022年度の世界各国の再エネ発電設備容量は、大きい順に、中国、アメリカ、インド、ブラジル、ドイツ、日本、カナダ、スペイン、フランス、イタリアになっています。
世界各国の太陽光発電普及率の現状

再エネ発電設備のうち、世界各国の2022年度の太陽光発電の導入割合は以下のとおりです。
- 中国:429GW
- アメリカ:140GW
- 日本:84GW
- インド:83GW
- ドイツ:67GW
- オーストラリア:32GW
- ブラジル:27GW
- 韓国:26GW
- スペイン:25GW
- イタリア:25GW
日本は現在、太陽光発電による発電量で世界三位の普及数を誇ります。
日本で太陽光発電が普及しないと言われる理由とは?
諸外国と比較すると、日本は意外と太陽光発電の普及が進んでいると感じられた方も多いでしょう。とはいっても、まだ化石燃料を使用した発電がメインなのは変わりません。
現状、自然エネルギーだけで日本全体のエネルギーを賄うことができないとされています。
日本が再生エネルギーに100%切り替えることが難しい理由
日本が再生エネルギーに100%切り替えることが難しく、太陽光等が普及しない理由に、以下のようなものが挙げられます。
- 天候などに左右されてしまうから:再生可能エネルギー源(太陽光や風力など)は、日照や風の強さによって発電量が大きく変動します。なかなか事前の予測が難しく、電力供給の安定性を確保するための課題があります。
- エネルギーの貯蓄技術が開発段階だから:前述の変動性を伴う再エネの弱みを補うためには、効率的にエネルギーを貯蓄する技術が必要ですが、大規模な貯蓄技術はまだ開発段階にあり、高コストであることが多いです。
- 送電網の課題があるから:再生可能エネルギー源は分散しているため、これらから得られる電力を需要のある場所へ効率的に輸送するためには、既存の送電網の大幅な改善や拡張が必要になります。
- 初期投資が高額だから:再生可能エネルギー設備の設置には、高額な初期投資が必要だと一般的に言われています。
- コスト競争力が高いから:石油や石炭などの化石燃料と比較して、再生可能エネルギーの生産コストが高い場合があります。近年は技術の進歩によりコストは年々下がっていると言われています。
- エネルギー転換への抵抗があるから:既存のエネルギー産業や労働市場に深く根ざした利害関係者からの抵抗や反発があります。化石燃料産業に従事する人々の雇用への影響も、大きな社会的課題です。
日本で太陽光発電の普及が進まないと言われる理由8つ
再生エネルギーは自然に優しくクリーンなエネルギーのため導入を検討する方も増加傾向にあります。しかし、それでも全体を見ると日本の太陽光発電が普及しきっているとは言えないのも事実です。日本で太陽光発電の普及が進まないとされる理由には以下のようなものが挙げられます。
- 土地利用の問題:日本は国土が狭く、山間部が多いため、太陽光発電所を設置するための広大な土地を確保することが難しい場合があります。
- 初期コストの高さ:太陽光発電設備の設置には高額な初期投資が必要であり、特に中小企業や個人にとっては大きな負担になることがあります。
- 法規制と許認可の複雑さ:太陽光発電プロジェクトの実施にあたっては、地方自治体の法規制や許認可プロセスが複雑で時間がかかることが普及の障害となることがあります。
- 天候による発電量の変動:日本は四季があり、特に冬季は日照時間が短い地域が多く、天候による発電量の変動が大きいため、安定した電力供給が難しいという課題があります。
- 既存のエネルギーインフラとの競合:日本のエネルギー市場は、既存の化石燃料や原子力エネルギーとの競合の中で、太陽光発電が位置づけられており、市場参入のハードルが高いとされています。
- 電力買取価格の低下:太陽光発電による電力の買取価格が低下していることも、事業者や個人の太陽光発電の導入意欲を減退させる要因となっています。
- 技術的な課題:太陽光パネルの効率や耐久性、さらにはメンテナンスコストなど、技術的な課題が完全に解決されていない点も、普及の妨げとなっています。
- 社会的受容性:太陽光発電施設の建設に対する地域社会の反対や、景観への影響を懸念する声も、プロジェクトの進行を遅らせる要因となることがあります。
上記以外にも、太陽光発電設備そのもののデメリットを踏まえて、導入をためらっている方も少なくありません。具体的なデメリット・注意点は以下のとおりです。
- 太陽光発電の設置がむかないお家もある
- 悪徳な業者も存在している
- 反射光による光害が発生する
- 太陽光パネルの重さで耐震性が下がる
- 売電価格が下がっている
太陽光発電のメリットとは?【利用者視点】
太陽光発電が普及しない背景にデメリットがあるため、「太陽光発電の設置はやめたほうが良い」と考える方も少なくありません。しかし太陽光発電には利用者視点で見るとさまざまなメリットがあります。
- 電気代を節約できる
- 売電収入を得られる
- 蓄電池に貯められる
- 再エネ賦課金を節約できる
- 停電・災害時でも電気を使用できる
- 寿命が長く、長持ちする
- 環境に配慮できる
- 補助金が利用できる
- 夏も冬も快適に過ごせる
太陽光発電のメリットとデメリットについて下記記事でさらに詳しく解説しています。「太陽光発電の設置をやらなきゃよかった」と後悔しないようにしっかり理解しておくことがおすすめです。
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ハチドリソーラーは2021年に創業し、約4年が経ちました。これまで多くの方にご利用いただき、お客さまと共に太陽光発電の設置を通して、ソーシャルインパクトを生み続けています!
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ハチドリソーラーは社会課題の解決を目的に運営しており、地球温暖化を自然エネルギーが主電源の社会を作ることで解決しようとしています。
そのため、私たちはどれほど社会にインパクトを与えたか?を測る”ソーシャルインパクト”をもっとも大切な指標に設定しています。
創業以来太陽光発電の普及に取り組み、2023年度の1年間で新たに日本に増やしたソーシャルインパクトは「メガソーラー(1,000kW以上のパネル)」2個分でした!(※個人宅で導入されるソーラーパネルの容量は4.5kWが一般的です)
まとめ
「太陽光発電は日本で普及しない」と考える人も少なくありませんが、世界的に見ると、意外と普及している国とも言えます。また、近年では再生可能エネルギーに対する意識の高まりや、国・自治体からの補助金もあり、太陽光発電設備の導入を検討している方も珍しくありません。
そのため、今後は太陽光発電が普及していく傾向にあると言えるのも事実です。
とはいえ、メリットやデメリットを把握しないまま太陽光発電を設置してしまうと、後々後悔してしまう可能性も。「こんなに電気代を削減できるならソーラーパネルを増やしておけばよかった」「うちの家には合わないと知っていたら導入しなかった」といったさまざまなお悩みの声があるのも事実です。
そのため、すぐに契約や見積もりを急かす企業ではなく、まずはお客様一人ひとりの状況に見合ったシミュレーションを提供する太陽光発電事業者をおすすめします。
設置後の電気代削減や売電収入、クリーンなエネルギーで自然に優しい生活を送るためにも、太陽光発電の導入を検討してみてください。
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