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HEMS(ヘムス)とは?使い方やメリットを初心者向けにわかりやすく解説
この記事は2025/03/15に更新されています。
近年、再生エネルギーや省エネが注目されるなか、「HEMS(ヘムス)」を導入するお家も増加傾向にあります。とはいえ、「最近よく耳にするHEMS(ヘムス)とは一体何のこと?」「HEMSって一体どんなメリットがあるの?」と、ギモンを持たれている方もいるかも知れません。
この記事では、HEMSの基本から、導入することでどんな良いことがあるのか、具体的な使い方まで初心者の方にも分かりやすく解説します。賢くエネルギーを使って、快適でエコな暮らしを実現しましょう!
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HEMS(ヘムス)とは
HEMS(Home Energy Management System)とは、家庭内のエネルギー使用を最適化し、省エネや節約を実現するためのシステムです。
家電や電気設備の間につなぎ合わせることで、電気・ガスなどの使用料をモニターで「見える化」したり、家電機器を自動制御したりすることができます。
端的に言えば、HEMS(ヘムス)とは家庭の電力使用状況をリアルタイムで監視・制御し、無駄なエネルギー消費を削減することで、エネルギーを効率的に利用するための仕組みです。
<出典: 経済産業省エネルギー庁「省エネポータルサイト」>
政府は、「2030年度以降新築される住宅について、ZEH*基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」、「2030年において新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す」という政府目標の達成に向けて、ZEHの普及に向けた取り組みを行っています。
ZEH基準の達成にはHEMSの導入が必須であるため、事実上の義務化といえます。
*ZEHはnet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、家全体の断熱性や設備の効率化を高めることで省エネをめざし、太陽光発電などで電気を創り出し、1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家のこと。
<参照: 経済産業省エネルギー庁「省エネポータルサイト」>
▼合わせて読みたい!ZEH住宅は太陽光発電なしでも導入できるのか
HEMSの主な目的
省エネを目指す
ご自宅の電気の使用状況を見える化することで、無駄な電気使用量の削減や効率的な使用を促進します。
節約効果
需要の多い時間帯を避けるなど、ピークシフト*による電気料金の削減を実現します。
*電気のピークシフトとは、一日の中で電力消費がもっとも高くなる時間帯のことを指します。この時間帯は、地域や季節によって異なることがありますが、特に夏の暑い午後1時から4時頃や冬の寒い朝の6時から9時と夕方の5時から8時の間に電気の消費が増える傾向にあります。
CO2排出量の削減
家庭全体で電気の使用を効率化して節電できるため、HEMSはCO2排出量の削減にも寄与します。
快適性向上
自動制御による快適な温度環境の維持や、家電製品の操作を容易にすることで、家庭の快適性を高めます。
HEMSの仕組みと機能
HEMSの仕組みと機能は以下のとおりです。
- エネルギーの「見える化」
- エネルギー管理の一元化
- スマート家電や太陽光発電との連携
エネルギーの「見える化」
家庭内の電化製品ごとの消費電力量をモニタリングし、リアルタイムで使用状況を「見える化」します。日・週・月ごとの電気消費量の推移をグラフで表示するなど、わかりやすく表示されるため、どの機器がどれだけの電気を消費しているかが簡単に把握できるようになっています。
<出典:環境ビジネスオンライン>
エネルギー管理の一元化
電気の消費を最適化するために、収集したデータをもとに、AIやルールベースのアルゴリズムを活用して調整を行います。たとえば、エアコンの温度設定や電気自動車の充電タイミングの最適化を行うことで省エネが可能になります。
スマート家電や太陽光発電との連携
スマートメーター、スマートプラグといったセンサーなどから家庭内の電気の使用データを取得します。また、太陽光発電、蓄電池、電気自動車(EV)などと連携することで、家庭全体のエネルギーマネジメントが可能です。
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HEMSを導入するメリット
家庭内の電気消費を効率的に管理・最適化すれば、節約や利便性、環境面での効果が期待できます。以下は、HEMS導入の主なメリットです。
省エネ・節電効果
電気の使用量を最適化することにより、電気料金の節約が可能です。太陽光発電の電気を効率的に使用したり、夜間の電気代がお得なプランの場合、夜間に電気を蓄電池にを充電したりするなど、電気代の削減を手助けします。
また、電力会社のプログラムに参加し、電気の消費を抑えることで報酬を得るといったキャンペーンへの参加も可能です。
再生可能エネルギーの有効活用
太陽光発電や蓄電池と連携することで、再生可能エネルギーの活用が促進されます。また、太陽光発電は再生可能エネルギーのため、CO2排出量を抑えられます。地球温暖化やエネルギー資源の枯渇問題に貢献します。
災害時の備え
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、災害時に電気の自給自足が可能です。また、蓄電池を導入することで、停電時のバックアップ電源として活用できます。
▼合わせて読みたい!太陽光発電のメリット・デメリットについて
HEMSを導入する流れ
HEMS(ホームエネルギー管理システム)導入の基本ステップは以下の通りです。
- 電力計測ユニットの設置
- 機器のネットワーク接続
- エネルギー使用状況の可視化
- エネルギー管理と最適化
電力計測ユニットの設置
HEMSを後付する場合は、未対応の分電盤が設置されている可能性が高いため、電力計測ユニットをHEMS家庭分電盤に変更しなければなりません。
機器のネットワーク接続
計測ユニットに接続された電気機器を、無線ネットワークを通じてHEMSに接続します。
HEMS機器
メインとなるシステムで、ご家庭の家電製品や太陽光発電などと連携しデータを収集・管理します。家庭内のWi-Fiネットワークに接続し、他の機器と連携できる場所に設置します。
スマートメーター
電力会社から提供され、電気の消費データをリアルタイムで収集します。電力会社が設置し、HEMS機器と通信できるように設定します。
<出典:価格.comマガジン>
エネルギー使用状況の可視化
タブレットやパソコンなどのデバイスで、家庭全体のエネルギー使用状況をリアルタイムで確認できます。室温、湿度、家電製品の運転時間などをグラフで表示する機能もあります。
エネルギー管理と最適化
可視化されたエネルギー使用状況を基に、利用者自身でエネルギー消費を管理します。スマートフォンアプリを使用すれば、外出先からでも家電製品の操作や設定変更も可能です。
HEMSに補助金制度は活用できるのか
結論から言うと、HEMS単体に対する国の補助金は2013年を最後に打ち切られています。しかし、省エネ住宅向けの補助金制度はいくつか存在するのも事実です。
ここでは、HEMSの導入へ間接的に活用できる補助金制度があるのかどうか解説します。
国の補助金
1: 戸建住宅ZEH化等支援事業
- 概要: ZEHの導入を促進するための補助金制度で、HEMS導入も対象となります。
- 対象者: ZEHの新築戸建住宅を建築・購入する個人、新築戸建住宅の販売者となる法人が対象。
- 補助額: ZEH: 55万円〜100万円/戸
- 要件: HEMSの導入が必須。住宅全体の断熱性能や省エネ性能、再生可能エネルギーの導入を含む。
<参照:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業>
2: その他の自治体
都道府県や市町村でもHEMSの導入支援を行っています。各自治体のホームページやエネルギー関連の部署で最新情報を確認することをおすすめします。
3. 補助金申請のポイント
- 補助金制度は毎年度更新されるため、最新の情報を各公式サイトで確認する。
- 補助金の対象要件や補助対象経費をよく確認し、申請条件を満たすようにする。
- 補助金申請には工事計画書や見積書、証明書類などが必要な場合が多いので、しっかりと準備をする。
まとめ
HEMSとは、家庭のエネルギー管理を効率化し、省エネルギーと節電を実現する重要なシステムです。電気使用量などを「見える化」することにより、無駄な消費を抑えられます。また、太陽光発電(再生可能エネルギー)などとの連携で、環境に配慮した電気の活用が可能になります。
メリット | 説明 |
---|---|
省エネ・節電 | ご家庭の電気利用を最適化することで、電気の節電につながる |
再生可能エネルギー活用 | 太陽光発電などの自家発電と組み合わせて有効活用できる |
災害対策 | 非常時の電気の確保や、ピークカット*による電気の需給安定に役立つ |
エネルギーマネジメントの重要性は高まる一方ですので、HEMSの導入は環境に優しく、経済的にも賢明な選択肢と言えるでしょう。
HEMSを太陽光発電システムと組み合わせることで、発電した電力を無駄なく活用し、電力コスト削減や省エネルギーの向上を図ることができます。
太陽光発電の導入についてはハチドリソーラーにご相談ください!
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