
窓越しでもソーラーパネルは発電できる?屋内の充電量目安を解説
この記事は2025/02/26に更新されています。
近年では、アウトドア用や災害対策としてポータブル型ソーラーパネルを購入する方も多くなっています。しかし、既製品には屋根に取り付けるソーラーパネルも多いため、「窓越しでもソーラーパネルは充電できるの?」とギモンに思う方も少なくありません。
この記事では、窓越しでソーラーパネルが使えるのかどうか、屋内の充電量目安について徹底解説します。メリット・デメリットや、ソーラーパネルを窓越しに設置するコツについても解説しますので、あわせてご参照ください。
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ソーラーパネルは窓越しでも発電できる
結論から言うと、ソーラーパネルは窓越しでも充電できます。直射日光でなくとも、ソーラーパネルを用いれば窓越しの光で充電することが可能です。
ただし、直射日光が当たるソーラーパネルに比べると、発電量は落ちてしまいます。
窓ガラスを挟むとおよそ何%の発電量が落ちるの?
一般的な窓ガラスを挟むと、ソーラーパネルの発電量は概ね半分近く、場合によってはそれ以上に落ち込んでしまいます。窓越しソーラーパネルでどの程度の発電量が見込まれるかは、ご利用の環境によって異なります。
ガラスの種類 | 光透過率 | 窓越し発電時の低下発電量 |
---|---|---|
一般的なガラス | 約70% | 30~50% |
UVカットガラス | 50~60% | 50~70% |
二重ガラス(断熱仕様) | 約40% | 60%以上 |
上記はあくまで目安です。たとえば、断熱仕様の窓では、近年「Low-E(エコガラス)」と呼ばれる製品が人気を集めています。複層ガラスの内側にコーティングすることで断熱性能を高めている一方で、太陽光の通過率は通常よりも低下してしまうのが一般的です。
また、一般的な「透明ガラス」であっても、厚みによって日射透過率などは大きく変化します。
透明ガラスの厚み | 日射透過率 | 紫外線透過率 |
---|---|---|
4ミリ | 84.0% | 67.6% |
5ミリ | 81.5% | 64.0% |
6ミリ | 80.2% | 61.4% |
12ミリ | 69.3% | 50.3% |
19ミリ | 62.5% | 44.2% |
なお、車のフロントガラスは「視光線透過率70%以上」が義務付けられているため、たとえフィルムを貼っていても、窓ガラス越しにソーラーパネルを使ってある程度の発電量を見込めます。(※視光線透過率と日射通過率は異なる)
太陽光が窓越しだとソーラーパネルの発電量が落ちる理由
- 窓越しだと光エネルギーが分散してしまうため
- ソーラーパネルに理想的な傾斜角を付けづらいため
窓越しの太陽光では、ソーラーパネルの発電量は低下してしまいます。その原因は、目に見える光量が窓の外と同じように感じられても、実際には反射などにより太陽光が分散してしまうためです。
ソーラーパネルを窓越しに使う以上、発電量が低下してしまう点に気をつけなければなりません。また、ポータブル型などのソーラーパネルは、適切な傾斜角を付けることが難しい点も挙げられます。
太陽光発電の効率を最大化するには、エリアに準じて角度や位置を調整する必要があります。しかし、細かい微調整や地域に応じた計算は難しく、発電効果を最大化しにくいのも事実です。
特に、窓越し設置のポータブルソーラーパネルは、一般的な太陽光発電設備に比べて、発電量が低下する点に留意する必要があります。
そのため、災害対策としても注目を集める太陽光発電設備は、光を遮らない「家の屋根」に設置することが一般的です。
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ソーラーパネルで窓越しに発電・充電するメリット
携行できるポータブル型ソーラーパネルなどを「災害時用」や「キャンプ等のお出かけ用」に活用したと考える方も多いでしょう。ソーラーパネルで窓越しに発電・充電すれば、以下のようなメリットが期待できます。
- 天候や環境からソーラーパネルを保護できる
- 盗難リスクを防げる
- サンシェードとしても使える
天候や環境からソーラーパネルを保護できる
ソーラーパネルを窓越しに設置する主なメリットは、パネルを天候などの外的要因から保護できる点です。屋外設置の場合、雨風や雪、鳥の糞や飛来物などにより、ソーラーパネルは劣化や損傷のリスクにさらされます。
例えば、台風の際に飛来物がソーラーパネルに直撃して破損するリスクがあります。しかし、窓越しであれば心配ありません。また、積雪地域では雪の重みによるパネルへの負担も軽減できます。
窓越しにソーラーパネルを設置すれば、上記のような環境の影響を大幅に軽減できるのは大きな魅力です。ソーラーパネルの寿命を延ばし、メンテナンスの手間を減らすことに繋がります。
盗難リスクを防げる
窓越し設置は、ソーラーパネルの盗難リスクを大幅に低減できます。屋外、特に人目につかない場所に設置されたソーラーパネルは、盗難の標的になってしまうケースもあります。
事業用の太陽光発電において、銅線といった設備が盗まれた、といったニュースが世間を騒がせることがしばしばあるのも事実です。そこで、窓越しに屋内へ設置したソーラーパネルであれば、盗難の心配を大幅に減らせます。
窓越し設置は、防犯対策としても非常に有効です。
サンシェードとしても使える
ソーラーパネルは、発電・充電だけでなく、サンシェードとしても活用できます。ソーラーパネルは太陽光を遮るため、窓に設置することで、室内の温度上昇を抑える効果があります。
直射日光が当たる窓にソーラーパネルを設置することで、冷房効率を高め、電気代の節約にも繋げられるのもメリットです。
サンシェード効果は省エネと快適性向上に貢献します。
ただし、車の中などでサンシェード代わりとして利用すると大きなトラブルを招くリスクがあります。バッテリー機能が付帯しているポータブル型ソーラーパネルは、車内での窓越し設置が推奨されていないためご注意ください。
ソーラーパネルで窓越しに発電・充電するデメリット
ソーラーパネルを窓越しに設置する場合、どうしても発電・充電に関していくつかのデメリットが発生します。具体的には以下のとおりです。
- 発電効率が低下する
- 効率的な発電には設置条件に制約がある
発電効率が低下する
ソーラーパネルを窓越し設置する最大のデメリットは、発電効率が低下する点です。ガラスは太陽光の一部を反射・吸収するため、ソーラーパネルに届く光量が減少します。
具体的にどの程度発電量が低下するかは窓ガラスによって異なるものの、屋外設置に比べると、発電効率が悪くなってしまうのは避けられません。発電量を最大化したい場合は、屋外への設置が適しています。
効率的な発電には設置条件に制約がある
ソーラーパネルの窓越し設置は設置場所に制約があります。太陽光を最大限に受けられる南向きの窓で、かつ、パネルを適切な角度で設置できるスペースが必要です。北向きの窓や、窓の前に障害物がある場合は、十分な発電量が得られません。
設置スペースが限られる場合は、小型パネルの活用を検討しましょう。
また、ソーラーパネルは「傾斜角」をつけることで発電効率を最大化しやすくなります。太陽に向かってまっすぐと向けることで太陽光発電の効率を高められますが、ポータブル型ソーラーパネルのなかには傾斜角をつけにくい製品もあるため注意が必要です。
なお、お家の屋根に固定設置するタイプのソーラーパネルでは、年間を通してもっとも効率的に発電できるよう、25~35度の傾斜角をつけて設置するケースが一般的です。
▼合わせて読みたい!ソーラーパネルの設置に最適な傾斜角や向きとは?
ソーラーパネルを窓越しに設置するコツ
窓越しにソーラーパネルを設置する際は、太陽光を最大限に取り込めるように、南向きの窓を選び、可能な限りパネルを太陽の方向に向けることが重要です。パネルの角度を調整できるスタンドを使用すると良いでしょう。
もしスタンドがない場合は、突っ張り棒などを用いて窓枠に固定するのも選択肢のひとつです。日当たりの良い大きな窓ガラスにソーラーパネルを立てかければ、窓越しの発電量を高められます。
また、ガラスによる光の反射を最小限に抑えるため、低反射ガラスを選ぶか、窓ガラスを清潔に保つことも発電効率を高めるポイントです。季節によって太陽の位置が変わるので、定期的にパネルの角度を調整する取り組みも求められます。
ベランダに設置するのも選択肢のひとつ
ソーラーパネルの発電効率を引き上げるには、窓越しではなく、ベランダに直接設置するのも選択肢のひとつです。太陽光を直に浴びることで発電量を高める効果が期待できます。
特に、「窓に貼り付けるタイプ」ではなく、アウトドア向けの折りたたみソーラーパネルであれば、ベランダに設置するのも有効な手段だと言えます。
ただし、それには太陽光に対してソーラーパネルの面が垂直を向けるよう角度調整が必要なほか、「南向きのベランダ」「ベランダの柵などが影を落とさない高さ」「風などで倒れないようにする」といった取り組みが求められます。
ベランダの構造によってはソーラーパネルがめくれるように風が吹くため、前に倒れてしまう可能性に注意が必要です。
ポータブル電源ソーラーパネルを利用する際の注意点
キャンプ用品/災害対策グッズとして、ポータブル型のソーラーパネル・バッテリーがセットになった製品も多くなっています。なかには、車内で運搬するからこそ、「あまり汚したくない」「窓越しに設置したい」といった考え方をする方も少なくありません。
しかし、バッテリー付きのポータブル電源は、ほとんどの製品で車内での放置を推奨していません。バッテリーに使われる「リチウムイオン」は高温の環境下で急激に劣化が進むほか、場合によっては火災等のトラブルに繋がるケースもあるため、注意が必要です。
また、ソーラーパネルは「1度温度が上昇するごとに、0.5%発電量が低下していく」と言われています。直射日光を浴びることで温度が上昇してしまうのは避けられませんが、たとえ窓越しでも、炎天下の車内では高温になりより発電量が低下します。
そのため、キャンプ用品や災害対策用としてポータブル電源ソーラーパネルを用意する際は、「夏の車内など高温な環境に放置しない」「可能であれば直射日光を浴びせる」といった取り組みが重要です。
まとめ:ソーラーパネルは窓越しでも発電できるが効率が落ちるため屋根設置が最適
ソーラーパネルは窓ガラス越しでも太陽光で発電することができます。ただし、直射日光を浴びている状況に比べると、発電効率は低下してしまうのも事実です。ガラスの種類によって異なるものの、50%以上発電効率が低下してしまうケースも珍しくありません。
とはいえ、アウトドア用のソーラーパネル型ポータブル電源は便利なのも事実です。設置するだけで簡単にスマートフォンなどを充電できるため、自然でエコにキャンプなどをしたい方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
一方で、災害対策としてソーラーパネルを導入する際は注意が必要です。場合によっては思ったような発電ができなかったり、バッテリー機能がなくほとんど電力を有効活用できなかったりするケースも稀に見られます。
そのようなときは、お家の屋根に直接設置して電力を蓄えられる「ソーラーパネル+蓄電池」の太陽光発電がおすすめです。
もし、災害対策としてソーラーパネルの導入を検討されている方は、この機会に「0円ソーラー」のハチドリソーラーまでお気軽にお問い合わせください。初期費用0円で太陽光発電設備を導入できるサービスで、豊富な実績を持つプロが全国まで対応いたします。
「太陽光発電+蓄電池」の導入や、各自治体の補助金申請サポートも行っております。まずはいくらの電気代削減を実現できるか、わずか数ステップで分かるシミュレーションをご利用ください。
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