今さら聞けない太陽光発電の損益分岐点とは?計算方法と収益性アップのコツ解説
太陽光発電を導入する際、「元が取れるのか?」という疑問は多くの方が抱くポイントです。その答えを導くカギとなるのが損益分岐点です。損益分岐点とは、投資費用を回収し利益が出始めるタイミングを指します。
とはいえ、「損益分岐点」という言葉は聞きなじみがなく、複雑な印象がしますよね。そこで本記事では、損益分岐点の基本的な考え方や計算方法をわかりやすく解説します。また、設置費用や補助金、発電量を踏まえた収益性アップのコツについてもご紹介します。
太陽光発電の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事は以下の方におすすめです▼
- 太陽光発電導入は「損しかない」と思っている方
- 損益分岐点がいまいちピンとこない方
- 結局太陽光発電は儲かるのか知りたい方
この記事は以下の情報が得られます▼
- 太陽光発電の元は取れるのかを具体的に解説
- 太陽光発電の損益分岐点をやさしい言葉で解説
- 損益分岐点で考えたいポイントをまとめて解説
太陽光発電の損益分岐点をわかりやすく解説
太陽光発電の見積もりやシミュレーションでは「損益分岐点」という言葉をよく目にします。これは簡単にいうと「この点にくると元が取れますよ」というタイミングです。
まずは損益分岐点とは何か、詳しく見ていきましょう。
損益分岐点とは
太陽光発電の損益分岐点とは、「収益と費用が相殺され、同額になる点」です。これを理解するためには、太陽光発電がどのような仕組みで運用されるのかを理解しなくてはなりません。
太陽光発電は、自家発電が可能です。また、余剰電力は売電することができます。この自家消費分の電力(電気代がかからない部分)と売電収入(作った電気を売る部分)の合計が、太陽光発電設置時にかかった初期費用・維持費用と相殺されるポイントが、損益分岐点です。
つまり、損益分岐点を超えると「元が取れる」ということになります。損益分岐点を超えるためには、太陽光発電の導入やメンテナンスに掛かる費用を抑え計算し、収益を効率化するのがポイントです。
損益分岐点を知っておくと、「設置したのに元が取れなかった」「元を取るまでに時間がかかりすぎて、メンテナンス費用のほうが高くついた」といった失敗を防げます。
損益分岐点の計算方法
損益分岐点計算方法には、簡単なものから複雑なものまでさまざまです。
- 出力電力量
- 売電価格
- 発電設備の初期費用
- メンテナンス費用
これらを計算し、収支の予測を行います。収支のグラフから収益と費用が交差する点を求めますが、個人で算出するのはかなり難しいのが実情です。太陽光発電を設置する業者に「無料シミュレーション」などのサービスがあれば、利用してチェックしてみましょう。
損益分岐点の活用方法
損益分岐点をどのように活用するのかというと、
- 損益分岐点が何年後にくるのかを予測する
- どの程度収益が見込まれるのかを予測する
- 結果として太陽光発電は導入メリットがあるのか判断材料にする
などが考えられます。
「何となく難しい」と思われがちな損益分岐点。しかし、太陽光発電を導入しようと思ったときに、多くの方が「結局儲かるの?」「ただ出費だけがかさむのでは?」と不安を覚えるものです。「導入はやめておいたほうがいい」などと周囲からアドバイスされることもあるかもしれません。
これを解消するために、「この時点で元が取れますよ」と教えてくれるのが、損益分岐点です。
損益分岐点で考えたい項目とは
損益分岐点は、太陽光発電において必ず存在します。しかし、重要なのは「損益分岐点がいつやってくるのか」です。そのため、損益分岐点を確認する際には、損益分岐点を構成する他項目にも注目しましょう。
設置費用
太陽光発電の設置費用は、太陽光パネルやパワーコンディショナー、工事費などで構成されます。これらは、設置するもののサイズや種類によって異なります。
この設置費用が高ければ、損益分岐点に到達するまで時間がかかります。その間にはランニングコストもかかってくるため、設置した利益を感じられないでしょう。
設置を検討する際は、複数の業者から見積もりを取り、コスト削減の可能性を探ることが大切です。
発電量と売電収入
太陽光発電の発電量は、天候や設置環境によって異なり、売電収入にも影響します。簡単にいうと、発電量が多ければ初期費用の回収が早まるケースもあります。売電額は年々変わっており、現状は「下がっている」ため、この点も考慮しなくてはなりません。
ハチドリソーラーでは、各家庭の太陽光発電の発電量、売電収入など想定金額をシミュレーションできます。無料で計算できるため、試しにチェックしてみてくださいね。
メンテナンス費用
太陽光発電システムは長期利用を前提としており、定期的な点検や清掃が必要です。メンテナンス費用を見積もりに含めることで、収益性を正しく計算できます。故障時の修理費も考慮しておきましょう。
補助金の活用
太陽光発電設置には、国や自治体が補助金を提供しています。太陽光発電の設置費用は決して安いものではありませんが、補助金により大幅に抑えられる可能性があります。
補助金には適用条件があり、申請手続きに時間がかかることもあるため、事前に調べて計画的に活用してみましょう。初期費用が抑えられると、損益分岐点を早めることができます。
損益分岐点から見る太陽光発電を導入するか判断ポイント
損益分岐点を知ると「太陽光発電を導入しても大丈夫か?」という判断ポイントになります。また、太陽光発電を導入するには、
- 今の太陽光発電の市場を知る
- 発電の安定性、ランニングコストを考える
という2点も判断ポイントにできるでしょう。ここからは、この2項目について解説します。
H3現状の太陽光発電はどのような市場かを知る
近年、環境問題への意識が高まり、再生可能エネルギーの需要増加によって、太陽光発電市場は急速に成長しています。政府の政策や法制度の変化が太陽光発電市場に大きく影響している点も見逃せません。
例えば、「再生可能エネルギーの導入促進策」「FIT制度の改定」などがこれらに当たります。太陽光発電の導入にはどれぐらいの補助が出るのか、今後売電はどうなるのかを知っておくと判断材料になるでしょう。
最新の太陽光発電市場については、下記の記事でまとめています。「元が取れるのかな?」と不安な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
▼合わせて読みたい!太陽光発電で元をとるコツ
発電の安定性やランニングコストを加味する
太陽光発電は導入すればずっと安定しているわけではなく、天候や季節による発電量の変動や、設備の劣化や故障、売電価格の変動などのリスクがあります。
損益分岐点を知ることは大切ですが、その計算の中で「発電の安定性」「途中でかかるメンテナンス費用、設備交換などのランニングコスト」もしっかり加味しておきましょう。リスク対策を事前に講じることで、安定性と収益性を同時に確保できます。
太陽光発電は「元が取れる」?実際のところを解説
損益分岐点などを解説しましたが、結局のところ太陽光発電は「元が取れる」のでしょうか。ここからは太陽光発電リースサービスを提供する弊社の視点から太陽光発電の実情を解説します。
太陽光発電は「元が取れる」もの
太陽光発電は結論からいうと、ほとんどの場合で「元が取れる」ものです。太陽発電の売電単価と期間は決まっており、絶対に安定しているとは言えないものの、採算性が把握しやすいからです。
損益分岐点はさまざまに計算されていますが、特に高額な設備を購入しない限りほぼ確実に儲けは出ると考えられます。
元が取れない場合とは?
長期的な目でみると元がとれる太陽光発電。一方で、数少ないケースですが元が取れない場合も存在します。これは3つの原因が考えられるため、把握しておきましょう。1つずつ解説します。
業者の選択ミス
太陽光発電の設置事業者は、見極めが非常に大切です。残念なことに、信頼できない業者もいるため、以下のようなリスクが起こる可能性があります。
- 実際の発電量よりもかなり多めに見積もったシミュレーション結果を提案される
- 太陽光パネルの設置に適していない場所にも設置し、無駄のある見積もりを提示される
- 施工不良により、太陽光発電がうまく稼働しない
- 業者が倒産し、その後のアフターケアがすべて自費になってしまう
業者選びは複数社から見積もりをとり、説明を聞いて比較して決めましょう。可能な範囲で複数社とやり取りすると、相場価格やサービスの違いなどが把握できます。
自然な災害による破損など
太陽光パネルは丈夫なつくりですが、台風や落雷など自然災害によって思わぬ破損、故障をすることもあります。このため、太陽光発電購入時には災害補償がついてくることがほとんどです。導入前にどの程度カバーしてくれるのか、また台風などの被害が多い地域は特に補償内容をチェックしておきましょう。
引っ越しなどで住宅が変わる場合
太陽光発電の設置は、基本的に転居を伴わない前提で取り付けるものです。万が一引っ越しをすることになった場合は、元が取れなくなる可能性も考えられるでしょう。
太陽光パネルの移設は可能です。しかし、移設費用に初期費用と同等の費用がかかったり、移設によってメーカー保証がなくなってしまい、結果として不利益が生じたりすることもあります。
損益分岐点の計算をする場合は、「分岐点に達する前に太陽光発電を手放す」という事態を避けるため、将来の見通しも含めて計画するようにしましょう。
太陽光発電は今後どうなる?将来の予測
太陽光発電は、今後どうなっていくのでしょうか。将来の予測を「需要」「国などの規制」の二つの視点で解説します。将来を予測することは損益分岐点の判断材料にもなるため、あわせて見ていきましょう。
太陽光発電の需要は高まると予測できる
太陽光発電の損益分岐点は、需要の増減によっても判断されます。現状では地球環境への意識の高まり、再生可能エネルギーへの注目によって、需要は高まる傾向にあると考えられています。
需要が増加すると、太陽光発電の導入費用が低減されたり、技術開発によって発電効率の高いパネルが登場したりといった展開が予想できるでしょう。損益分岐点にも影響するポイントであるため、現段階では「太陽光発電の導入はおすすめできる」といえそうです。
法律や規制は変化すると予測できる
太陽光発電が普及するには、国や地域の支援が欠かせません。例えば導入費用をカバーする補助金制度は国と自治体から提供されており、この金額が増えると導入費用が安くなるため、損益分岐点にも影響が及びます。
このように変化する法律や規制は、今後も形を変えていくと予想できます。業者を選ぶ場合は、この変化にいち早く対応できるところを選ぶと、利用者にとってはメリットが大きいでしょう。
太陽光発電の損益分岐点を理解して設置の検討を
損益分岐点の仕組みがわかると、太陽光発電は「元が取れるのか」「我が家に導入するとどのようなメリット、利益があるのか」が分かりやすくなります。何となく「初期費用が高いから」「やめておいた方がいいという口コミもあるから」と検討に迷っている方も多いのですが、ややネガティブな意見を持つ方にこそ、損益分岐点は知っていただきたいポイントです。
ハチドリソーラーではこの損益分岐点を、各家庭の電気使用量や発電量、売電量を詳しく把握した上で無料シミュレーションすることが可能です。気になる初期費用を抑えられる「0円ソーラー」であるため、気になる方はぜひ弊社のブログ記事からチェックしてみてくださいね。
\\ 簡単30秒! //
ご自宅の最適なパネル設置枚数とリース料金が分かる無料シミュレーション実施中!
ハチドリソーラーブログ 一覧を見る