
蓄電池容量10kWhの価格相場は?実際に家電製品がどのくらい使えるかも解説
この記事は2025/04/17に更新されています。
蓄電池の導入を検討し始めると、蓄電池容量が10kWh(キロワットアワー)がひとつの目安としてあげられることが多く、ネットでもよく見かけるかと思います。では実際に容量10kWhの蓄電池を導入するとなると、どのくらいの費用が必要になり、生活家電はどのくらい使えるでしょうか?
この記事では、蓄電池容量10kWhを導入しようと検討されている方へ向けて、価格相場から実際に使える家電製品・時間まで徹底解説します。
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家庭用蓄電池10kWhの価格相場は「140万円」
経済産業省によると、蓄電池の本体価格の相場は蓄電容量1kWhあたり平均14万円(※工事費を含む)であることを発表していますので、10kWhで計算すると本体価格だけでも140万円程度の費用を用意しておく必要があります。
メーカーや性能等によっても異なりますが、蓄電池の導入に対する補助金が適用されることがあるので、補助金の情報も事前に調べておくことをおすすめします。
蓄電池の「蓄電容量」と「定格出力」
蓄電池には「蓄電容量」と「定格出力」という2つの重要な指標があります。蓄電容量とは、蓄電池に蓄えられる電力量のことで、単位はkWh(キロワット時)で表されます。一方、定格出力とは、蓄電池から一度に取り出せる最大の電力値のことで、単位はkWで表されます。
蓄電容量が10kWhの蓄電池であれば、1kW(1000W)の電化製品を10時間連続で使えるということになります。また、定格出力が5kWの蓄電池なら、5kWを超える出力を求められる製品は同時に使えません。
指標 | 単位 | 説明 |
---|---|---|
蓄電容量 | kWh | 蓄えられる電力量 |
定格出力 | kW | 一度に取り出せる最大電力 |
蓄電容量と定格出力はトレードオフの関係にあり、家庭の電力使用パターンに合わせて適切な組み合わせを選ぶ必要があります。
<出典:エネサンス中部>
蓄電池10kWhで家電製品はどれくらい使えるのか
蓄電池の容量が10kWhではどのくらいの家電製品が使えるのか、気になる方も多いでしょう。電気の消費が1kWの家電を使用する場合、蓄電池は約10時間持つ計算になります。
しかし、電気の消費が2kWの場合は、約5時間で蓄電池の電力が使い切れてしまう計算です。
家庭でよく使われる主な家電製品の1時間あたりの使用電力量は以下のとおりです。ご家庭で使用している家電製品と時間数を計算し、蓄電池容量10kWh(10000W)で何時間使えるのかを計算しておくといいでしょう。
- LED照明:5〜20W
- IHクッキングヒーター(2口):1400〜2000W
- 冷蔵庫(400リットルクラス):100〜200W
- エアコン(2.5kW):600〜2000W(冷房)、800〜2500W(暖房)
- テレビ(32インチ LED):50〜100W
- 洗濯機:300〜500W(洗濯のみ、乾燥なし)
- 電子レンジ:600〜1500W
- ノートパソコン:15〜60W
<補足>kWとkWhの違い
消費電力量kWhは1kW(1,000W)の電力を1時間使ったときに使用した電気の量(電力量)が1kWhになります。
10kWh蓄電池の購入価格を抑える方法
10kWhの蓄電池を導入すればさまざまなメリットがあるものの、蓄電池の価格を抑えたい場合は、ご家庭に合った蓄電池の容量を選ぶのがベストです。また、機能によっても価格帯が異なるため、無駄な機能が搭載されていないか、価格に見合うかどうかも比較検討することが大切です。
ライフスタイルに合わせた容量選定
蓄電池選びに必要なのは、蓄電池の容量を決めることです。使用目的や停電時の想定、予算や設置スペースなどを考慮したうえで決めるのをおすすめします。不必要に大きな容量を選んでしまうと導入費用が高くなるため、適切な容量を選びましょう。
容量の決め方については下記の記事もご参考にしてみてくださいね!
単機能型・ハイブリッド型の違いをチェックする
太陽光パネルで発電した電力は、直流電力ですが、ご家庭の家電製品に流用するには「交流」に変換する必要があります。それに役立つのがパワーコンディショナーです。太陽光発電&蓄電池を導入する場合はパワーコンディショナーが最低1台必要になります。
その際、蓄電池10kWhのみを後付けしたい場合や、蓄電池10kWh単独での利用を考えている場合は単機能型が選択肢にあがります。
一方で、蓄電池と太陽光発電システムを同時に導入する場合は、両方を1台のパワーコンディショナーでコントロールできるハイブリッド型もおすすめです。
ハイブリッドタイプは太陽光発電と蓄電の両方を1台のパワーコンディショナーでコントロールすることで、発電した電気をロスが少ない状態で活用できるなど、さまざまなメリットが生まれます。 単機能タイプは蓄電池としての機能に特化したタイプで、太陽光発電を設置されているお宅にコストを抑えながら導入できます。
<参考:長州産業>
まとめ
蓄電池の容量10kWhの価格はメーカーや機能によって異なりますが、おおよそ140万円前後が相場です。容量10kWhであれば、以下の家電製品を一定期間使用できるものの、他の製品との同時使用も考えると、想定より短い時間となることを考慮しておくことが必要です。
家電製品名 | 想定使用時間 |
---|---|
冷蔵庫 | 約50時間 |
IHクッキングヒーター | 約6時間 |
電子レンジ | 約17回 |
これらの使用時間は目安であり、実際の消費電力量によって変動します。蓄電池価格を抑えるには、ライフスタイルに合わせた適切な容量選定が重要です。
蓄電池の導入は初期費用がかさみますが、災害時の電源としてや、再生可能エネルギーとの組み合わせで電気の自給自足を目指せます。費用対効果を十分に検討し、ご家庭のニーズにあった製品を選定することが大切です。
ハチドリソーラーではご家庭の電気使用量に合わせた発電シミュレーションを元に、お一人おひとりにぴったりなご提案をオーダーメイドでいたします。
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