2024/04/16 お役立ちコラム

知らなきゃ損する!蓄電池寿命と交換タイミングの見極め方

はじめに:蓄電池とは?

蓄電池は、簡単に言うと「電気の貯金箱」です。蓄電池を設置することで、昼間にご自宅のソーラーパネルで作った電気を溜めておいて、夜間や天気が悪い日でも電気を使えるようにすることができます。

蓄電池の種類

蓄電池には主に3つの種類があり、それぞれ役割が異なってきます。単機能蓄電池は太陽光パワコン*とは別に蓄電池専用のパワコンが必要となりますが、ハイブリット蓄電池は太陽光パワコンと蓄電池用のパワコンが一台でどちらもカバーできます。しかし、ハイブリット蓄電池は後付けができないため、太陽光パネルの設置と同時に設置する必要があります。ご自宅の状況や目的に合わせてどのように蓄電池を設置するか検討しましょう。

*パワコンとは
太陽光パネルで発電された電気は直流(流れる方向が一定の電流)ですが、この直流電気をご家庭で家電製品などを使うためには交流(周期的に大きさや向きが変化する電流)の電気が必要になるため、変換しなければなりません。その変換装置がパワーコンディショナーです。また、パワコンには屋内用と屋外用がありますが、蓄電池を設置する場合のパワコンは屋外用となります。

①単機能蓄電池

単機能蓄電池は太陽光パワコンとは別に蓄電池専用のパワコンが必要なタイプで、既設の太陽光発電を生かして蓄電池を追加で設置する際に選択される蓄電池です。

それぞれにパワコンが必要となるため、設置するスペースが必要となりますが、機能としてはハイブリットとほとんど差はありません。ただし停電時には手動で機器を操作する必要があります。


②ハイブリット特定負荷蓄電池

停電時はあらかじめ設定した特定の回路(部屋)のみで電気が使えるのが、特定負荷タイプの蓄電池で、蓄電池にかかる負荷が全負荷タイプより少ないため、全負荷タイプより蓄電池の寿命が長いのが特徴です。


③ハイブリッド全負荷蓄電池

停電時に全ての回路(部屋)で電気が使えるのが、全負荷タイプの蓄電池です。そのため、蓄電池にかかる負荷が大きく、寿命も特定負荷タイプに比べ短くなります。

蓄電池の活用方法

蓄電池は、前述した通り、昼間にソーラーパネルで作った電気を貯めておくことで、好きな時に電気を使うことができます。そのため、太陽が出てない夜間や、災害・停電時でも安心です。
また、日中は仕事や学校などで家に居ないというご家庭でも、蓄電池を活用することで効果があります。

ソーラーパネルと蓄電池は相乗効果がある!

ソーラーパネルと蓄電池を一緒に設置することで、日中につくった電気を夜間や災害時、や停電時にも使えることに加え、使用せずに余った電気を売電して、収入として得ることもできます!
ソーラーパネル単体の設置では、使用しなかった電気は電線に流れていってしまい、「電気を貯めておいて後々に使う」ということができない仕組みですが、蓄電池とセットで利用すると貯めておくことができます。

蓄電池の寿命と耐用年数について

耐用年数を迎えるとどうなる?

蓄電池の耐用年数が終わると、徐々に蓄電できる量が少なくなります。完全に充電しても、以前ほど長く電気を供給できなくなります。これは経年劣化が原因のためスマートフォンのバッテリーが長持ちしなくなる現象と同じです。

メーカーの製品保証は長期の15年間ついているので、急激に充放電ができなくなった場合には交換できるので安心です。

なぜ寿命と交換タイミングを知る必要があるのか

蓄電池は電気の供給源として頼りになりますが、その性能は時間と共に低下します。寿命を迎えた蓄電池を使用し続けると、電気の供給が不安定になったり、最悪の場合は故障の原因にもなりかねません。また、適切なタイミングで交換を行うことで、予期せぬ停電を防ぐことができ、万が一の停電時でも蓄電池を安心して活用することができます。さらに、蓄電池の性能を最大限に活用することで、電気代の節約にもつながります。そのため、蓄電池の寿命と交換タイミングを理解し、適切なメンテナンスや交換の計画を立てることが、安心して快適な太陽光ライフを送るための鍵となります。

蓄電池の寿命の基本

現在、家庭用蓄電池として最も一般的に使用されるのはリチウムイオン電池です。リチウムイオン電池はその高い性能と寿命が長いことで知られており、家庭用蓄電池に適しています。
一般的に、リチウムイオン蓄電池の寿命は約10年から15年程度とされていますが、「サイクル数」と「年数」の2つの指標が蓄電池の寿命に大きく影響します。

充放電のサイクル数

サイクル数は、蓄電池が充電されてから放電されるまでのプロセスを1サイクルとして、その蓄電池がどれだけのサイクルを繰り返すことができるかを示します。一般的に、リチウムイオン電池は3,500~11,000サイクル、ニッケル水素電池は約2,000サイクル、鉛蓄電池は約3,150サイクルの範囲で寿命を迎えることが多いです。
<参考:蓄電池バンク https://batterybank.jp/basic/>

年数

製造されてから性能が顕著に低下するまでの年数で測定されます。リチウムイオン蓄電池の場合、一般的には10年から15年の範囲で、ニッケル水素蓄電池や鉛蓄電池も同様の範囲が見込まれます。しかし、これもまた保管条件や使用方法によって大きく変わります。

寿命を迎えた蓄電池のサインと適切な交換タイミング

寿命を迎えた蓄電池にはいくつかの明確なサインがあります。これらの兆候を認識し、適切なタイミングで交換することが重要です。

寿命のサインを見極める方法

充電容量の低下
蓄電池が満充電状態にもかかわらず、以前に比べて使用できる時間が短くなった場合、これはバッテリーの容量が低下しているサインです。

長い充電時間
充電にかかる時間が著しく長くなった場合、内部の劣化や損傷が進んでいる可能性があります。

電気供給の安定性
電源が頻繁に切れる、または電気の供給が不安定になる場合、蓄電池の性能が低下していることを示しています。

蓄電池の膨張
特にリチウムイオン電池で見られる現象ですが、バッテリーが物理的に膨張するのは内部でのガス発生が原因であり、交換の必要性を示しています。

異常な発熱
使用中や充電中に蓄電池が異常に熱くなる場合、内部の劣化や損傷が進んでいる可能性があります。

交換タイミングの決定要因

性能の低下が確認された時
上記の寿命のサインのいずれかが見られる場合、蓄電池の性能を正確に把握するため、専門家による診断を受けることが重要です。

定期的なメンテナンス時
定期的なメンテナンスや点検を行う際に、専門家が蓄電池の状態を確認し、必要に応じて交換を推奨することがあります。

製造から一定期間経過後
蓄電池の推奨使用期間や寿命が明示されている場合、その期間が経過したら交換を検討するべきです。

蓄電池の寿命となる要因と長持ちさせるコツ

高温環境を避けて蓄電池を設置する

蓄電池は高温に弱いため、適切な保管環境を確保することが大切です。直射日光の当たらない、比較的涼しい場所に設置しましょう。特に夏場は室内などの温度が一定に保たれる環境での保管が効果的です。

蓄電池を適切に充電する

蓄電池を常にフル充電または完全放電状態に保つことは、寿命を短縮させる可能性があります。完全に放電する前に、電力が半分程度になったところで充電することを推奨します。そうすることで蓄電池への負担が軽減され、寿命が長くなる可能性があります。常に適切な充電レベルを維持することが、蓄電池にとって良いとされています。

蓄電池の状態を定期的にチェックする

蓄電池の性能を維持するためには、定期的に蓄電池の状況をご自身で確認してみましょう!

バッテリーの状態をチェックし、異常が見られた場合は速やかに対応することが大切です。小さな問題に早めに気づくことで、蓄電池の長期的な性能を保つことに繋がります。

ご家庭ごとに最適な蓄電池を選ぶ方法とは?

自宅の電力使用量に合わせて選ぶ

蓄電池を選ぶ際には、家庭での電力消費量を考慮することが重要です。家族の人数が多かったり、多くの電化製品を頻繁に使用する家庭の場合は、大容量の蓄電池が適しています。一方で、小規模な家庭や電力消費量が少ない場合は、小容量の蓄電池で十分です。過剰に大きな蓄電池を選ぶと無駄になる可能性がありますし、逆に小さすぎると電力不足に陥る可能性があるため、自宅の使用状況に適したサイズ選びが肝心です。

蓄電池のタイプで性能が違う!用途に合わせて選ぶ

蓄電池にはさまざまなタイプがあり、それぞれに特徴と利点が存在します。たとえば、リチウムイオン電池は軽量でコンパクトながら、価格が比較的高いです。一方、鉛蓄電池はコストが低いですが、重量が重くサイズも大きい傾向があります。自宅の使用条件やニーズに合ったタイプの蓄電池を選択することが重要です。各種蓄電池の特性を理解し、自分の家庭に最適なものを選ぶことで、効率的かつ経済的なエネルギーソリューションが実現します。

予算に合った蓄電池を選ぶ

蓄電池の購入に掛かる初期費用は1kWhあたり平均13.7万円(税込)と言われています。一般的なご家庭の設置容量は平均7.7kWhになり、蓄電池の本体価格だけでも、約105万円程が価格相場になっています。決して安くはないため、予算の設定は非常に大切です。しかし、安価な蓄電池を選ぶのではなく、耐久性や性能も考慮しましょう。

参照:定置用蓄電システム普及拡大検討会の結果とりまとめ|経済産業省

一方で、ソーラーパネルと同じように、昨今国や各自治体では自然エネルギーの普及を推進しているため、蓄電池の設置に対しての補助金制度を出しています。
活用することで初期費用を抑えて負担なく蓄電池を導入することができます!

まとめ

蓄電池寿命と交換タイミングの重要性

寿命を迎えた蓄電池は、性能の低下だけでなく、過充電や過放電によるリスクを高めるため、安全上の問題にも繋がります。そのため、寿命のサインと交換タイミングを理解し、適切なタイミングでの交換を計画することが非常に重要です。もし交換のタイミングに悩む場合は、製造元や専門家に相談して、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

蓄電池選びと使用のアドバイス

蓄電池選びと使用に関して、まず自宅の電力消費パターンを理解することが重要です。日中の電力使用量が多い家庭では、発電量の多い昼間に蓄電池を充電し、夜間に使用することで電力コストを大幅に削減できます。
また、蓄電池の性能は使用環境によっても左右されるため、過度な高温や低温を避け、定期的なメンテナンスを行うことが寿命を延ばすコツです。予算と自宅のニーズに合った蓄電池を選ぶ際には、専門家と相談しながらご家庭に合ったものを選択しましょう。このように適切な選択と使用をすることで、蓄電池はより長く、効率的に活用できます。

ハチドリソーラーの蓄電池プラン

ハチドリソーラーでは、既設のソーラーパネルをさらに生かして蓄電池を単体で設置するプランを展開しています!

プランの特長

・電気代が高騰する中で購入する電気量を最小限に抑えることができます!
・太陽光で発電した電気を夜も使えます!
・停電時も電気を使うことができます!
(※停電時は自立運転モードに切り替えが必要です。)

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ソーラーパネルに蓄電池をプラスして、さらにお得な活用を目指そう!

既にソーラーパネル設置されているご家庭にはぜひ、今後蓄電池の導入も検討されることをおすすめします!蓄電池と組み合わせることで、ソーラーパネルの効果をさらに高めることができます。昼間の太陽光で発電した電力を夜間や急な災害時にも活用できるようになるため、電気代の削減や、電気の「自家消費」を実現することができます!
さらに、環境に配慮した持続可能なライフスタイルへの貢献も期待できます。

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