2024/08/27 お役立ちコラム

太陽光発電との相性抜群!蓄電池を後付けするメリット・デメリット、費用相場を解説

はじめに:太陽光発電の普及と蓄電池への関心の高まり

近年、地球温暖化対策やエネルギー問題への関心の高まりから、太陽光発電システムの導入が急速に普及しています。

【太陽光発電システム導入件数推移】

年度累計導入件数(件)
2017年度末133,271件
2020年度末141,534件
2022年度190,306件

(出典:資源エネルギー庁「再生可能エネルギーの導入状況」)

太陽光発電は、地球環境に優しく、電気代の節約にもつながるメリットがある一方で、発電した電力はすぐに使わなければ貯めておくことができません。そこで注目されているのが、発電した電気を蓄えておくことができる「蓄電池」です。

太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、より経済的で、災害時にも安心できる電力の自給自足システムを構築することができます。本稿では、蓄電池を後付けするメリット・デメリット、費用相場、選び方などを詳しく解説していきます。

蓄電池後付けの費用相場

蓄電池の後付けにかかる費用は、主に以下の3つの要素で構成されます。

  • 蓄電池本体の価格
  • 工事費用
  • 補助金制度

蓄電池本体の価格は、種類や容量によって大きく異なります。

容量 (kWh)価格相場
570万円
684万円
798万円

工事費用は、設置環境や配線工事の規模によって異なりますが、一般的には10~20万円程度が相場です。

補助金制度は、国や地方自治体によって異なります。補助金を利用することで、費用負担を軽減できる場合があります。

蓄電池の費用は決して安くありませんが、長期的な視点で経済効果を検討することが重要です。

後付けに最適なタイミング

太陽光発電の導入から10年前後

太陽光発電システムの耐用年数は一般的に10~20年程度と言われています。導入から10年前後経過すると、以下のような状況になり、蓄電池後付けを検討するタイミングとして最適です。

タイミング      メリット
太陽光発電の出力低下新しい太陽光発電システムへの買い替えよりも、蓄電池を追加することで発電効率を維持できる可能性がある
余剰電力の有効活用蓄電池の導入により、これまで売電していた電力も自家消費に回せるようになる
災害対策停電時でも電力を供給できるため、災害への備えとしても有効

蓄電池は、太陽光発電システムと組み合わせることで、より効果的に電力を活用することができます。太陽光発電の導入から10年前後経過したタイミングは、蓄電池の導入を検討する絶好の機会と言えるでしょう。

FIT期間終了後

太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)は、10年間の買取期間が終了すると、それ以降に発電した電力は電力会社に売電するか、自家消費するかの選択を迫られます。

選択肢メリットデメリット
電力会社への売電売電収入を得られる買取価格が安くなる可能性がある
自家消費電気料金を削減できる余剰電力の使い道が限られる

蓄電池を設置することで、FIT期間終了後も、以下のようなメリットがあります。

  • 昼間に発電した電気を蓄電池に貯めて、夜間や電力需要の高い時間帯に使用することで、電気料金を大幅に削減できます。
  • 電力会社への依存度を下げ、エネルギー自給率を高めることができます。

FIT期間終了後は、売電収入が減る一方で、電気料金の値上げも予想されます。蓄電池を後付けすることで、経済的なメリットを享受しながら、エネルギーの安定供給も実現できます。

電力会社との契約内容の見直し時

電力会社との契約内容を見直すタイミングも、蓄電池後付けを検討する良い機会です。

電力会社との契約には、以下のような種類があります。

契約種別概要
電力会社が設定する従量電灯電力会社が定めた料金プランに基づいて電気料金を支払う一般的な契約
時間帯別電灯契約時間帯によって電気料金が異なる契約

電力会社との契約内容を見直し、自身のライフスタイルや電力使用状況に最適なプランを選択することで、蓄電池のメリットを最大限に活かすことができます。

後付け時の注意点

太陽光発電システムとの互換性

蓄電池を後付けする場合、現在設置している太陽光発電システムとの互換性を確認することが非常に重要です。

項目内容
太陽光発電システムの出力電圧蓄電池システムの入力電圧と合致しているか
パワーコンディショナーのタイプ蓄電池に対応しているか、対応機種は何か
太陽光発電システムの設置年数古すぎる場合は、システム全体の交換が必要になる可能性がある

太陽光発電システムと蓄電池システムに互換性がない場合、以下の様な問題が発生する可能性があります。

  • 蓄電池が正常に動作しない
  • 故障の原因となる
  • システム全体の効率が低下する

そのため、後付けを検討する際には、事前に専門業者にシステム全体の確認を依頼し、互換性についてしっかりと確認するようにしましょう。専門業者による現地調査や見積もりは無料で行っているケースも多いので、気軽に相談することをおすすめします。

パワーコンディショナーの選択

蓄電池を後付けする場合、パワーコンディショナーの選定も重要な要素となります。パワーコンディショナーは、太陽光発電システムで発電した直流電力を家庭で使える交流電力に変換する役割を担っています。蓄電池の導入と合わせて、パワーコンディショナーの交換も検討する必要があるでしょう。

なぜなら、蓄電池に対応していないパワーコンディショナーを使用している場合は、蓄電池システムとの連携ができないためです。蓄電池の性能を最大限に引き出すためにも、蓄電池に対応したパワーコンディショナーを選ぶことが重要です。

パワーコンディショナーを選ぶ際には、以下の表を参考に、太陽光発電システムとの互換性や蓄電池との連携機能について確認しましょう。

機能特徴
蓄電池連携機能蓄電池への充電・放電を制御し、エネルギーの効率的な利用を実現します。
マルチストリング対応太陽光発電パネルを複数系統接続できるため、発電量の向上に貢献します。
遠隔監視機能スマートフォンやパソコンから発電状況や蓄電池の残量をリアルタイムで確認できます。

パワーコンディショナーの適切な選択は、蓄電池システムの効率的な運用に不可欠です。専門業者に相談しながら、最適な製品を選びましょう。

設置場所と施工業者の選定

蓄電池の設置場所と施工業者の選定も重要なポイントです。蓄電池は、屋内設置タイプと屋外設置タイプがあります。

設置場所メリットデメリット
屋内設置タイプ温度変化が少なく、寿命が長持ちしやすい設置スペースが必要
屋外設置タイプ設置スペースを確保しやすい直射日光や雨風に注意が必要

設置場所の条件として、下記のような項目が挙げられます。

  • 火災の危険性がない場所
  • 直射日光や雨風を避けられる場所
  • 湿気が少なく、風通しの良い場所
  • 重量に耐えられる床面

施工業者を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 経験豊富な業者を選ぶ
  • 保証内容を確認する
  • 見積もりを比較する
  • 施工事例を確認する

信頼できる施工業者を選ぶことで、安心・安全な蓄電池システムを導入することができます。

まとめ:蓄電池後付けで快適なスマートライフを実現

蓄電池を後付けすることで、太陽光発電の余剰電力を有効活用できるだけでなく、停電時にも安心して電気が使えます。 割高な電気料金プランへの変更や、電気自動車の購入など、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応可能です。

蓄電池の導入は、環境に配慮しながら、経済的で安心できる暮らしを実現する有効な手段と言えるでしょう。

メリットデメリット
電気代の節約初期費用がかかる
停電時の電力確保設置スペースが必要
環境への貢献蓄電池の寿命がある

補助金制度も活用しながら、最適なタイミングで蓄電池を導入し、快適なスマートライフを送りましょう。

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    この記事のライター

  • 所属
    代表取締役
    名前
    池田 将太
    これまでの経験

    麗澤大学に在学中、大洋州の島国ミクロネシア連邦へ渡航し、同国の環境問題に衝撃を受けて国際協力活動を開始しました。小学校における環境教育や廃棄物を活用した商品開発を経験した後、島国のエネルギー課題のモデルを研究し、2020年10月より小水力発電のコンサルティングを行う株式会社リバー・ヴィレッジでインターンとして勤務。2021年4月からは、社会課題をビジネスで解決する株式会社ボーダレス・ジャパンに新卒起業家として入社し、ハチドリ電力事業にて法人営業やカスタマーサポート業務に従事しました。その後、同年7月に初期費用0円のハチドリソーラー事業を創業し、2022年8月にハチドリソーラーを独立法人化し、代表取締役に就任。その後2023年12月には自然エネエルギー小売事業「ハチドリ電力」の代表にも就任。

    ハチドリソーラーでの担当業務

    新規事業の立案・戦略設計・およびBtoBアライアンス営業に重点を置いています。国内外のエネルギー問題に対応するため、革新的な社会的ソリューションの開発に注力しています。市場のニーズを深く理解し、持続可能なビジネスモデルを生み出すことで、エネルギー分野における重要な社会課題を解決します。

    私の想い

    世界規模の大きな課題である「地球温暖化」「エネルギー資源」問題の解決に人生を賭けて、取り組んでいきたいです。
    「今よりいい社会を次の世代につなぐ」その想いを大切にして、本当に持続可能と呼べる社会づくりに取り組んでいきます。

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