2024/04/10 お役立ちコラム

蓄電池の導入で迷ったら読むべき!蓄電池選びに必要な容量の決め方とおすすめ蓄電池とは?

はじめに:なぜ蓄電池選びが重要なのか?

太陽光発電の導入を検討されている方は蓄電池も一緒に導入するか、悩まれる方も多いと思います。蓄電池は決して安いわけではないので、それなら太陽光発電だけでもと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、太陽光発電と蓄電池を設置すると、さらなる電気代の節電効果が期待できます!

今回は、もし蓄電池も合わせて設置するならという視点で導入のメリット・デメリットからどうやって選べばいいの?という疑問にもお答えしていきます。

蓄電池導入のメリットデメリット

太陽光パネルの導入だけでも通常使用している電気の30%~40%ほどを賄うことができます。蓄電池を導入することで70%〜80%以上をカバーできるのでほとんど電気を購入しない生活を送ることができます。

また通常太陽光発電は太陽光パネルが発電する日中(8時から17時)が発電した電気を使用できる時間ですが、蓄電池を設置することで夜間も太陽光の電気を活用することができるようになります。

そのような太陽光発電に蓄電池を設置する主なメリットは以下の3つです。

停電時や災害時にも電気が使用できる 

太陽光発電システムと蓄電池をセットで導入することで、災害時や停電時でもいつも通り電気を使うことができます。

小さいお子さまがいるご家族やペットを飼われていることで災害時でも避難所ではなく自宅で過ごしたい方には太陽光発電と蓄電池の導入がおすすめです!

電気代が安くなる

蓄電池を導入することで電力会社から購入する電気量が削減されます。それにより昨今の電気代高騰の影響を受けることが減り、使用する電気の量が変わらなくても電気代の削減に繋がります。

環境に配慮した生活が送れる 

日本の電力発電は7割〜8割を火力発電に頼っています。火力発電は発電時に温室効果ガスを発生させるため地球環境に悪影響を及ぼします。
太陽光発電に蓄電池を設置して電力会社から購入する電気を節電をすることで、火力発電に頼る割合が減少するため温室効果ガスを削減できます。
環境を大切にしながら生活を送りたい方にも蓄電池の設置はおすすめです!

出典:経済産業省「今後の火力政策について」

蓄電池の設置にはデメリットもあります。太陽光発電に蓄電池を設置する主なデメリットは以下の3つです。

貯められる電気の量が決まっている

蓄電池は容量によって貯められる電気の量が決まっています。設置した蓄電池の容量が小さい場合、昼間に貯められる電気量が少なく夜間や曇りの日の電気をすべて補うことができません。蓄電池を購入の際は容量不足に困らないように、あらかじめ、自宅での電気使用量を把握した上で適切な容量を設置する必要があります。

充電できる回数は無制限ではない

蓄電池には太陽光発電同様に寿命があります。一般的な蓄電池の場合、寿命は10年〜15年程度とされます。太陽光発電の平均的な寿命は20年〜30年程度とされるため、太陽光発電の寿命までに1度買い換えなければならないことがあります。蓄電池の寿命は蓄電サイクル(蓄電池内の電力残量が100%の満充電から残量0%の完全放電まで行った回数)で決まります。蓄電サイクルは設置する蓄電池の性能によって異なるため、あらかじめ蓄電サイクルが長い商品を選ぶことで長持ちさせられます。
使い方を工夫することで寿命を長持ちさせることに繋がりますし、最近では20年保証付きの蓄電池も販売されています。

設置のスペースが必要

蓄電池の大きさは設置容量によっても異なりますが、おおよそエアコンの室外機ほどのスペースを用意する必要があります。また、「直射日光が当たらない」「高温や低温になりすぎない」「重塩害地域でない」などの設置条件にあうスペースを確保しなければならない点もデメリットです。蓄電池を屋内に設置を検討している場合、多少の音が発生するためベッドルームなど、静かに過ごしたい部屋への設置は避けるようにしましょう。

ハチドリソーラーではコンパクトなサイズの蓄電池を標準でお取り扱いしているので、設置に必要なスペースはさほど大きくありません。

蓄電池の基本知識:定格容量と実効容量、kWとkWhの違い

蓄電池に関する基本知識、特に定格容量と実効容量、そしてkWとkWhの違いについて説明します。

定格容量と実効容量

蓄電池の「定格容量」とは、蓄電池が理屈上で蓄えることができる電力量を指します。これは実際の数値とは異なることがあるものの、蓄電池が新品の状態と理想とする条件下で蓄えられるエネルギー量であり、アンペア時(Ah)やワット時(Wh)で表されます。

一方、「実効容量」は、実際の使用状況において蓄電池から取り出すことができるエネルギー量を指します。実効容量は、定格容量と同じ単位で表されますが、実際に利用できる量は、蓄電池の劣化、温度、放電速度などの条件によって変わります。そのため、実効容量は通常、定格容量よりも低くなります。

kWとkWhの違い

「kW(キロワット)」と「kWh(キロワット時)」は、エネルギーと電力を測定するために使用される単位ですが、それぞれ異なります。

  • kW(キロワット) は電力の単位であり、一定の時間内に使用される電力の量を示します。電気機器の消費電力や発電設備の発電能力を示す際に用います。1kWは1000ワットに相当します。
  • kWh(キロワット時) はエネルギーの単位で、電力が一定時間にわたって使用された総量を示します。電気使用量や蓄電池の容量を表すのに用いられます。例えば、1kWの電力を1時間使用した場合、1kWhのエネルギーを使用したことになります。

簡単に言うと、kWは「その瞬間にどれだけの電力が使用されているか」を示し、kWhは「ある期間においてどれだけのエネルギーが使用されたか」を示します。蓄電池においては、kWは放電や充電の際の電力量を、kWhは蓄電池が保持している総エネルギー量をそれぞれ表します。

蓄電池の種類

蓄電池には主に2つの種類があり、それぞれ役割が異なってきます。

①特定負荷蓄電池

停電時はあらかじめ設定した特定の回路(部屋)のみで電気が使えるのが、特定負荷タイプの蓄電池です。蓄電池にかかる負荷が全負荷タイプより少ないため、全負荷タイプより蓄電池の寿命が長いのが特徴です。


②全負荷蓄電池

停電時に全ての回路(部屋)で電気が使えるのが、全負荷タイプの蓄電池です。そのため、蓄電池にかかる負荷が大きく、寿命も特定負荷タイプに比べ短くなります。

蓄電池の選び方(容量の決め方)

蓄電池選びに必要となるのは、まず蓄電池の容量を決めることです。使用する容量がわからないと、どの蓄電池を選べばいいかがわからなくなります。容量を決める際には、考慮すべき点がいくつかあり、使用目的、停電時の想定、予算や設置スペースなどが含まれます。以下に、蓄電池を選ぶための容量を決めるステップをご紹介します。

STEP1. 使用目的を明確にする

蓄電池を使用する目的をはっきりさせます。例えば、家庭用であれば、太陽光発電システムと組み合わせて使うためのものか、停電時などの災害用かなど、使用目的によって必要な容量が異なります。

STEP2. 予算と設置スペースを確認する

蓄電池システムの導入には高額な費用がかかる場合があります。予算内で最適な容量の蓄電池を選ぶ必要があります。また、蓄電池を設置するスペースの制限も確認しておきましょう。

STEP3. 停電時の使用を想定する

停電や災害時に蓄電池から電力を供給する期間をどれくらいに設定するかも重要な要素です。長期間の使用を望む場合は、その分大容量の蓄電池が必要になります。

STEP4.電気使用量の変化があるかどうか

将来的に電力使用量が増加する可能性がある場合は、それを見越して余裕を持った容量の蓄電池を選ぶことが望ましいです。特に、電気自動車の導入や、家庭内での電力消費量の増加などが予想される場合は、より大きな容量を検討する必要があります。

STEP5.必要な電力量の計算して、容量を決める

上記のステップから使用する家庭内での消費電力量と使用時間をもとに、日常的に必要となる電力量を計算します。特に、蓄電池を停電時などの電源として使用する場合は、停電時にどの家電製品を動かす必要があるか、その機器の動作時間を考慮する必要があります。

おすすめ蓄電池ガイド

蓄電池のサイズは6.5kWh、9.8kWh、16.4kWhの3つのサイズがあります。ご家庭の使用量をカバーする容量の蓄電池を選びましょう!

蓄電池のサイズおすすめとなるご家庭
6.5kWh・災害対策として、非常時に電気を使いたい方
・電気の使用量が400kWh未満で比較的使用量が少ない方
9.8kWh・夜間電力も蓄電池である程度賄いたいと考えている方
・気使用量が400kWhを超える方

9.8kWhを導入することで自宅で使用する電気の約8割を太陽光と蓄電池で賄うことができる可能性があります!
16.4kWh・かなり大容量のため、電気の使用量が極端に多い方(例 二世帯で暮らしている方)

メーカー比較!おすすめ蓄電池

メーカー蓄電容量保証設置場所価格
ニチコン(nichicon)4.9/7.4/9.9kWh10年間:無料 15年間:有償屋外/屋内120万円~
長州産業6.5/9.8kWh15年間(無料)屋外/屋内380万円〜
パナソニック3.5/6.3/6.7/10.2kWh10年間:無料 15年間:有償屋外/屋内200万円〜

※ハイブリッドタイプ一例

蓄電池選びでの注意点

耐用年数(寿命)と保証

蓄電池にも耐用年数があり、国税庁によると6年とされています。耐用年数が終わると、徐々に蓄電できる量が少なくなります。完全に充電しても、以前ほど長く電気を供給できなくなります。これは経年劣化が原因のためスマートフォンのバッテリーが長持ちしなくなる現象と同じです。

製品の保証期間などもしっかりとチェックすることをおすすめします。耐用年数が17年と長い太陽光パネルに比べて、蓄電池は6年とされているため、保証期間が長く、広範囲にわたる保証内容が付帯されていることが望ましいと言えます。

使用環境への適応

蓄電池の性能は、設置される環境(特に温度)によって影響を受けることがあります。高温または低温の環境で使用が予想される場合は、その条件下でも性能が保てる製品を選ぶことが重要です。

法規制と安全基準のクリア

国や地域によって蓄電池の安全性、環境への影響、使用や廃棄の方法などの規制が定められている場合がありますので、適用される法規制や安全基準を満たしているかどうかも事前に確認しましょう。

まとめ:あなたに最適な蓄電池の選び方

蓄電池を選ぶ際は、自分のニーズをしっかり知ることが重要です。以下のポイントを抑えることで、自分にあった蓄電池選びが可能になります。

  1. ニーズの確認: 自宅の電力使用量や、電力を必要とするシーンを考え、それに応じた容量の蓄電池を選びましょう。
  2. 電気使用量の変化: 将来的に家庭内での電力の消費量が増加する可能性がある場合は、それに対応可能な蓄電池を選択する必要があります。
  3. コストとメリット: 初期費用と長期的なメリットを確認し、将来的にメリットのある選択をしましょう。太陽光発電と蓄電池のセット導入は、導入コストの削減と自家消費による経済的メリットが期待できます!

太陽光発電と蓄電池をセットでの導入がおすすめ!

蓄電池は太陽光発電設置後でも導入できますが、できることならば太陽光発電の設置と一緒に蓄電池を導入することがおすすめです。その理由をご紹介します!

導入コストを抑えられるため

太陽光発電と蓄電池を同時に設置することで、設置工事や人件費を一緒にできる場合が多いため、バラバラで設置するよりもコストを抑えることができます。

導蓄電した電気の自家消費で経済的メリットがあるため

売電単価は年々下がっているため、太陽光で発電した電気を売るよりも自分のご自宅で自家消費する生活スタイルの方が最近では経済効果があると言えます。

また、蓄電池を導入することで災害時にも電気を使用することができるため、安心して日々の生活を送ることができます。

\\ 簡単30秒! //
ご自宅の最適なパネル設置枚数とリース料金が分かる無料シミュレーション実施中!

ハチドリソーラーブログ 一覧を見る

MAIL MAGAZINE

社会をよくする
人やアイデアを
お届けします

SNS

SNSでも
様々な情報を
配信しています

環境問題を解決する素敵なアイデアや有益なイベント情報をお届けしています!

INSTAGRAM

FACEBOOK

TWITTER