子どもたちの未来に、大人は何を選ぶのか。I Do.を育てる学校が、電気の選択にこめた想い。

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学校法人東明館学園 東明館中学校・高等学校さま

  • 学校法人
  • 101名〜500名

「I Do.を育てる」——。
その言葉を教育の根っこに置く学校が、佐賀県にあります。学校法人東明館学園 東明館中学校・高等学校です。生徒約450名が通うこの学校では、子どもたち自身が時間割を選び、学年やクラスの枠を越えながら学んでいます。
「自分で考え、自分で選ぶ。」 その力を大切にする東明館では今回、学校施設で使う電力を、ハチドリ電力の再生可能エネルギー100%法人プランへ切り替えました。
きっかけは、電気料金の見直し。けれど、お話を伺う中で見えてきたのは、「選ぶこと」を伝える学校だからこそ、自分たちの選択にも向き合おうとする姿勢でした。なぜ、東明館は再生可能エネルギーという選択をしたのか。その背景にある想いを、東明館中学校・高等学校事務長の金澤さまに伺いました。

「選ぶ」という経験そのものが、学びになる

なぜ「自分で選ぶ力」を大切にしているのでしょうか?

 

私たちが大切にしているのは、子どもたちを真ん中に置いた学校づくりです。 主体性というのは、大人が外から与えるものではなく、本来、子どもたちの中にあるものだと思っています。

だからこそ、学校の役割は、何かを一方的に教え込むことではなく、その子自身の意思や好奇心が自然と引き出される環境をつくることだと考えています。

具体的に、学校の中でどんな仕組みをつくっているのでしょうか?

東明館では、多くの私立校で採用されている『コース制』を設けていません。進学コースや文理コースといった枠をなくし、生徒たち自身が、自分の将来を考えながら時間割を組み立てていきます。

また、『学年』や『クラス』という区切りを越えた、『ハウス』と呼ばれる縦のつながりも大切にしています。どの授業を選ぶのか。どんな時間の使い方をするのか。日々の小さな選択を重ねながら、『自分はどう生きたいのか』を考えていく。そのプロセスそのものを、大切な学びのひとつだと考えています。

人生は、日々の選択の積み重ねです。だからこそ、生徒たちには、周りに流されるのではなく、自分で考え、自分で選択できる人になってほしいと思っています。

同じコストなら、より良い選択をしたい。

電力の見直しを考えたのは、どんなきっかけでしたか?

 

きっかけは、電気料金でした。燃料費調整などの影響もあって、以前より電気代がかなり上がっていたんです。このままだと、年間のコストも大きく変わってくる可能性があったので、一度しっかり見直そうという話になりました。

ただ、最初から『再生可能エネルギーを使おう』という考えがあったわけではありませんでした。複数の電力会社を比較していく中で、ハチドリ電力のような、100%再生可能エネルギーの電力という選択肢があることを知ったんです。正直、再生可能エネルギーには『高い』というイメージもありました。でも実際にシミュレーションをしてみると、コスト面でも現実的な選択肢だったんですよね。その中で、『同じコストを使うのであれば、環境にとってより良い選択をしたい』と考えるようになりました。

大人の選択が、子どもたちの問いになる。

学校が再生可能エネルギーを使うことに、どんな意味があると思いますか? 

 

私たちは、子どもたちに『自分で考え、自分で選ぶこと』を大切にしてほしいと日々伝えています。だからこそ、学校自身も、“どんな選択をするのか”が問われると思うんです。

もちろん、電気は毎日使うものですし、現実的なコストとのバランスも大切です。ただ、その中で選択できるのであれば、少しでも未来や環境につながる方を選びたい、という思いがありました。

大人が何を選び、どう行動するのか。そういう姿勢は、言葉以上に子どもたちに伝わっていくものだと思っています。

再生可能エネルギーの取り組みを、これからどのように子どもたちにつなげていきたいですか?

学校が再生可能エネルギーを使っていること自体が、子どもたちにとって、社会や環境について考えるひとつのきっかけになるかもしれないと思っています。

環境問題やエネルギーのことって、普段の暮らしの中では、どうしても実感しづらい部分もありますよね。でも、自分たちが毎日過ごしている学校が、どんな電気を選んでいるのかを知ることで、『電気ってどこから来ているんだろう』『社会はどんな仕組みで成り立っているんだろう』と考える入口になる気がしているんです。

たとえば、発電所を見学したり、探究学習の中でエネルギーについて考えたり。そういう経験を通して、社会を見る視点や、自分なりの問いを持つきっかけにつながっていけば嬉しいですね。100人の生徒がいて、そのうち数人でも何かを感じてくれたら、それだけでも十分意味があると思っています。

「あなたは自分の人生の主人公である」

東明館は、これからどんな学校でありたいと思っていますか? 

これからの社会は、正解がひとつではないことも増えていくと思うんです。だからこそ東明館は、子どもたちが『自分はどう考えるのか』『自分はどう生きたいのか』を、自分自身に問い続けられる場所でありたいと思っています。

学校は、答えを与える場所というよりも、問いに出会う場所なのかもしれません。すぐに答えが出なくてもいい。今はピンと来なくても、いつか自分で進路や生き方を選ぶときに、『そういえば学校でこんなことを考えたな』と思い出してくれたら、それだけでも意味があると思っています。

最後に、これからの社会を生きる子どもたちに伝えたいことはありますか?

「あなたは自分の人生の主人公である」ということです。 周りの目や社会の期待だけで生きる必要はありません。自分が何をしたいのか、自分はどんな人生を生きたいのか。それを自分で考え、選択しながら生きていってほしいと思っています。

そして、その問いは、私たち大人にとっても同じだと思うんです。社会や環境とどう関わるのか。何を選び、どう生きるのか。子どもたちに「選ぶこと」を伝える学校だからこそ、大人自身もまた、問い続ける存在でありたいと思っています。

 


編集後記

「教育」の現場では、つい「何を教えるか」というカリキュラムに目が向きがちです。しかし、東明館中学校・高等学校様への取材を通して気づかされたのは、大人が「何を選び、どう行動するか」というプロセスそのものが、子どもたちへの何よりの教育になるということでした。当初はコスト削減の検討から始まったハチドリ電力との出会い。しかし、その根底にある「未来のために、より良い選択を」という学校側の姿勢は、きっと生徒たちの意思決定の種になっていくはずです。

「教育は未来への投資」と言われますが、日々使う電気の選び方もまた、子どもたちが生きる未来への確かな投資なのだと感じました。私たちも、その志に並走できるよう、決意を新たにした取材となりました。

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