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ゼロウェイストや豊かな自然。上勝町ならではの資源を生かしたサスティナブルツーリズムを。ー合同会社パンゲア 野々山聡氏

会社の電気を申し込みました
こんにちは。ハチドリ電力の佐野です。この度「合同会社パンゲア」さんが、ハチドリ電力の仲間に加わってくれました。パンゲアさんは、徳島県上勝町で自然体験等を通してサスティナブルツーリズムに取り組まれています。この記事では、最高経営責任者の野々山聡さんに、パンゲアさんが提供する「異日常」サービスや日本で初めてゼロウェイストを宣言した上勝町について、またハチドリ電力へお申し込みいただいた理由など様々なお話を伺っていきます!
上勝町の資源を使った観光を

合同会社パンゲアさんは、徳島県の上勝町にあるキャンプ場「パンゲアフィールド」を展開されているんですよね。野々山さんは上勝町のご出身で…?

私自身は愛知県出身なのですが、2011年に内閣府主催の地域インターンシップで上勝町を訪れたんです。

なるほど。インターンシップですか。

それまではアメリカや日本でサラリーマンとして働いていたのですが、自分で事業をしたいなと思っていたところ、たまたまテレビで上勝町の葉っぱビジネスの特集を見て。どこにでもある葉っぱがビジネスになるんだ!と感銘を受けたのと、これなら地元の愛知県や岐阜県の山奥ででできるのではないかと思ったことが上勝町との出会いでした。

ただ、実際に現地に来てみると、単純に山に入って葉っぱ採ってくるのではなく、それ専用に管理された幼木から育てて採っていることが分かり、すぐには事業にならないと思って諦めてしまいました。

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しかし、上勝町の町長や葉っぱビジネスの会社の社長から、事業をやるなら上勝町でやったら?観光系はどう?と提案されて。

色々考えた結果、通常の観光ではなく、葉っぱビジネスやゼロウェストというブランドがある上勝町ならではのサスティナブルツーリズムが良いのではないかという考えに至りました。

上勝町といえば、日本で初めてゼロウェイストを宣言した町ですよね!

もともと上勝町では野焼きをしていて、その後焼却炉を導入したもののダイオキシン規制法に引っかかったために使えなくなりました。そこで山口県に焼却委託をしたところコストが高すぎたため、分別を始めてゼロウェイストを宣言したんです。

上勝町には45もの分別があると伺いました。どんな町なのでしょうか?

人口は2020年6月時点で1494人、758世帯が住む四国で一番小さな町です。高齢化率は53%で、日本を代表する少子高齢化や過疎化の進む、まさに限界集落です。

そんな上勝町でどう事業を組み立てるかを考えた時、「自然の価値」「上勝町のブランド」をサスティナブルツーリズムを通して伝えようと思いました。ブランドを理解して組み立てていけば、田舎でもビジネスに繋がるのではないかという実証実験ですね。

なるほど。上勝町のゼロウェイストは、焼却炉のダイオキシンや委託のコストの問題の解決から生まれた素晴らしいブランドですよね。

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ゼロウェイスト政策の「無駄をなくす・ゴミを出さない」の大義は「豊かな自然を次世代に引き継ぐ」ことであり、つまり「環境保全意識」の向上が大前提ですよね。パンゲアの事業理念は、エコツアーや教育観光をもとに、どこにでもある空間から価値ある空間へ変貌させ経済的な価値を高め、子どもたちが持つ好奇心の育成を目指すことです。

たまたま自分は上勝町にいるので、その資源を活用してそのタネをどう咲かせるかを考えました。我々はサスティナブルツーリズムに取り組んでいますが、これはこれからの観光のキーワードになると思います。

パンゲアさんは、コンセプトとして「自然の楽しさ、不思議さや、かけがえのなさを異日常サービスとして提供する」ことを掲げていらっしゃいますが、「異日常」とはどんなことなんでしょうか?「非日常」という言葉の方がよく聞くと思うのですが…。

この言葉は広辞苑には載っていないですし、正しい日本語ではありませんよね。敢えて使っている理由は、我々は上勝町にある資源を使った観光を行っているからです。

といいますと…?

例えば、ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどは「非日常」だと思います。日常ではありえない、作られたものですよね。しかし、我々が行っているサスティナブルツーリズムは、あくまで上勝町にある資源やブランドを使っているため「異日常」という言葉が良いのではないかなと。

なるほど!パンゲアさんがどんなサービスを提供されているのか具体的に伺っても良いですか?

一般のお客様に提供しているのが、ゴールデンウィークや夏休みにお子様やご家族を対象としたツーリズムです。沢登り体験や水中生物観察、化石発掘体験、ムササビウォッチング、星空観察などなど。

楽しそう…!

ただ、これらは日本全国の田舎であれば似通ったことができますよね。では、上勝町ならではの体験を提供するには?と考えたのが「KAMIKATSU Sustainable Academy」です。

教育に関わるプログラムなのでしょうか?

はい。その中の「ゼロキャンプ」というメニューでは、小学生のお子様を2泊3日でお預かりして、ゼロウェイストを実際に体験してもらいます。夏と春に行っているのですが、川や森の遊びの達人を目指して、山を守るための木の皮むき間伐など15のコンテンツを通して子どもたちがゼロウェイストを学べるようになっています。

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また、一般のお子様向けではなく、企業の研修として「KAMIKATSU Sustainable Academy」の「MASS COMPASS」というメニューも用意しています。新人研修や内定者研修から、幹部研修まで人事の方と相談しながらオーダーメイドでつくっています。

研修ではチームビルディングや、コミュニケーション力・集中力を養うほか、上勝町の山の整備をするボランティアトレーニングを企業のCSRとして利用していただくこともあります。

県外からも研修に訪れるのでしょうか?

県外も県内もありますね。東京本社の企業さんが多いですし、県庁など行政機関の研修で利用していただけることもしばしば。

また、修学旅行専用のプログラムもあります。混沌した社会の中で、子どもたちが自ら課題を見つけて解決していく力を身につけることを目的としていて。

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例えば、葉っぱビジネスを実際に体験して、上勝町が葉っぱビジネスでどんな課題の解決方法を取ったのか、また、こんな課題があったからゼロウェイストに繋がったんだ、ということを学びます。

それをそっくりそのまま使うことはできなくても、上勝町の課題解決事例を通してその手法を学ぶことで、子どもたちに選択肢を与えることができます。あとは子どもたち自身が取捨選択をして人生の中でどう生かしていくか。

自ら課題を発見・解決する力を身につけるとのことですが、具体的にはどのようなプログラムなのでしょうか?

特徴としては、事前・事後授業でしょうか。事前授業では、私たちが実際に学校へ行って上勝町の現状を説明します。チームごとに課題の掘り起こしをして、修学旅行当日町民にインタビューをしてその想定が合っていたのか自分たちで答え合わせをします。

そして、実際にその課題をどう解決したかを学び、1ヶ月程後の事後授業では私たちが再度学校を訪問して、では自分たちはクラスの中でどんな課題を見つけてどう解決するかをプレゼンしてもらうんです。

通常の修学旅行は来て終わりになりがちだけれど、自分たちが上勝町で学んだ課題解決の手法を教室で取り入れるにはどうしたら良いか、というところまで落とし込むようにしています。

素敵です!ただ修学旅行で自然体験をするのではなく、生きた学びになるんですね!

自分たちはプロダクトを持っていないので、考え方や解決の仕方を手法として提供することをサービスのメインとしていきたいですね。

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電気というツールで
地球温暖化や社会課題を解決する
ハチドリのコンセプトに共感

ズバリ、ハチドリ電力にお切り替えいただいた理由は…?

うちのスタッフがこんなのがあるみたいだよ、と紹介してくれたんです。自分の家の電気も切り替えたと。そんな時にハチドリ電力のスタッフさんからも案内が来て、我々ができること・やってることに近いのかなと思い、申し込みを決めました。

四国電力である必要性はないですし、でもただ安くなるだけでは電気の切り替えは面倒くさいなと感じていました。しかし、ハチドリ電力は地球温暖化や社会課題を解決したいというコンセプトがある上で、それを電気であればこういうふうにできますよ、という提案の仕方で。我々も、観光というツールで上勝町の取り組みに共感していただける企業や学校にサービスを提供しているので、似たところを感じました。

そんなふうに言っていただけて嬉しいです!ハチドリ電力では、電気を通じて社会を良くする人や団体を応援することができるのですが、支援先にはどちらを選ばれましたか?

桑原功一さんです。

人々の分断をなくして平和を実現するために世界中でフリーハグをされている活動家ですね。何か理由はありますか?

環境問題だけではなく様々な課題の根本として人の気持ちがあると思うんです。人の気持ちをどう動かすか。あとはやり方次第で、課題への取り組み方は色々あると思いますが、桑原さんが取り組んでいるのはそもそもの人の気持ちをどう動かすか。この点が素直にすごいなと思いました。

桑原さんの動画は心に直接響くものがありますよね。

ハチドリ電力と提携している様々な団体の中でも、一番命の危険性がありますよね。目隠しをして反日デモの中でハグするというのは、ともすれば刺される危険性もある。このように自己犠牲を伴ってでも実行するというのはなかなかできないことだと思いますし、だからこそ多くの人が共感するんだと思います。

本当にそうですよね。電気を通じて桑原さんのような方を応援することで、私たち自身が大切なことに気づかされることもあるのではないかと思います。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!

プロフィール

pangaea,LLC.(合同会社パンゲア)

住所: 徳島県勝浦郡上勝町大字福原字川北4

エコツアーや教育観光をベースに、どこにでもある空間から価値ある空間へ変貌させ、経済的な価値を高めると共に、子供たちが持つ好奇心の育成を目指していきます。また、上勝町が掲げる『ゼロウェイスト』政策である『無駄を無くす』『ゴミを出さない』の大義は『豊かな自然を次世代に引き継ぐ』こと、つまり『環境保全意識』の向上が大前提であり、その一端として『自然の価値』を体感していただくことが私達の使命と考えています。

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