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幸福学を広めることで、持続可能な社会をつくりたい。ハチドリのひとしずくから大きなムーブメントに。ー前野隆司氏・マドカ氏

自宅の電気を申し込みました
こんにちは。ハチドリ電力の佐野です。この度、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司さんと、同研究科附属SDM研究所研究員の前野マドカさんご夫妻が、ハチドリ電力の仲間に加わってくれました。この記事では、人の幸せと環境問題や社会課題との関係や、ハチドリ電力へお申し込みいただいた理由、一緒に目指していきたい世界についてなど様々なお話を伺っていきます!
幸福学に取り組むことは
持続可能な社会をつくること
 

前野さんご夫妻は、幸福学の研究をされていると伺いました。ハチドリ電力では、CO2ゼロの電気を使うことで、地球温暖化の阻止や社会を良くする活動に参加できるのですが、環境問題や社会課題と人の幸せにはどのような関係があるのでしょうか?

環境保護や貧困など社会課題の解決は、人の幸せに大きく影響しています。ここでは、3つの幸せについての研究を紹介しますね。

 
 

はい、よろしくお願いします!

1つ目に「金やモノや地位を手に入れようと過度にこだわる人の幸せは長続きしな」という研究結果があります。ですから、経済・社会・科学技術の発展ばかりを目指すのは、幸福学の観点から見てもあまり良いことではありません。

 
 

環境保護や格差の是正をした方が、人々は幸せになれるんですね。

2つ目に「俯瞰的な視野を持っている人の方が幸せである」という研究結果があります。現代社会では、自分のこと・自分の国のことばかり考える人が多いのですが、環境問題や社会課題は大きな視点で解決すべきものですよね。やはり人々は幸せになると視野が広くなってきます。視野が広くなると、環境問題や社会課題を解決したくなるんです。

 

3つ目は「利他的な人は利己的な人よりも幸せだ」という研究結果です。人々はみんなで助け合い、環境問題や様々な社会課題を解決したいという利他的な気持ちを持っている方が幸せなんです。

 
 

確かに、誰かの役に立っていることを実感ができれば、人の幸福度は上がる気がします。

この3つから考えても、幸福学を広めること自体、持続的な社会や、視野の広い利他的な人をつくることだと思います。直接的に環境問題の解決を謳っているわけではないけれど、私としては、実は、幸福学というのが環境保護と同じような問題解決方法だと思っています。

 
 

逆に、環境問題を放置することで幸福度の低下にも繋がってくるのではないでしょうか?

もちろんです。環境破壊が進めば、地球温暖化が進み、オゾン層は破壊され、人類は過酷な中で生きなければならなりません。人類にとって存続の危機です。環境問題を解決すること自体が、安心安全な地球をつくること。環境問題を放置することは、人類の不幸とイコールなのです。

 

環境問題の悪化により、人の心もダイレクトに影響を受けます。人の心というのは、住んでいる場所や環境に影響されるため、それが悪化すれば、子どもも大人も心が荒れて落ち着かなくなります。心が落ち着かないと、お互いの良いところを見ることができずに、人同士の関係性もどんどん悪化してしまいます。私はこれがとても心配ですし、非常に重要な課題だと思っています。

 
 

地球環境のために、ご自身として取り組んでいることはありますか?

抽象的なレベルでは、やはり幸福学を研究していることそのものが、環境への取り組みだと思います。幸福学が広まること自体、環境に配慮する人が増えるということです。人々が利他的な広い視野を持ち、単なる経済成長を目指しすぎない社会を作ることは、環境を保全する考え方と繋がっていると思います。

 
 

本当にそうですよね。皆が配慮することで、その人自身も地球も幸せになれたら良いのに。

日々の生活の中の取り組みとしては、ペットボトルではなくマイボトルを持ち歩いたり、エコバックを使ったり、食品も無駄を出さないよう皮などもそのまま調理するようにしています。

 

また、環境に配慮したプロダクトにお金を出すようにしています。何に自分のお金を出すかを常に考え、普段からバッグや小物などもエシカルなものを使っています。ハチドリ電力への切り替えもこの延長線上にあります。

 
 

自分が使うお金の行き先を考えることはとても大切ですよね。

僕は機械工学科出身なこともあり、日常的にはできるだけエネルギー消費の少ない生活を心がけています。タクシーより電車、電車より自転車や歩きというように。ペットボトルを買ってしまうこともありますので、100%環境への取り組みができているとは言えませんが、常に意識はしています。

 
ハチドリを通して
多くの人が環境に目を向ける社会に
 

ハチドリ電力にお申し込みいただいた理由も伺えますか?特にどんな点に共感していただいたのでしょうか?

ハチドリ電力を展開するボーダレス・ジャパンの、社会課題の解決のために産業をまわすという考え方への共感が1番の理由です。もちろん、CO2を出さない電気の方が良いですし、料金の1%で社会のために活動している人へ寄付できることも素晴らしいと思います。

 

私は、ハチドリ電力webサイトにある「ハチドリのひとしずく」の動画がとても印象に残っています。ハチドリの魅力は、普通に電気を使うだけで様々なことに貢献できることだと思います。同じように電気を使うのであれば、環境に良く、その上社会のためになる方が絶対に良いですよね。

 
 

そう言っていただけて嬉しいです!自分の生活を大きく変えることなく、地球や社会に貢献できることがハチドリの良さだと思っています。

ある商品が誰かの支援になることで、それを選ぶ理由になります。理由があることで、いくつかある中から選ぶ時にとても選びやすくなって。売り上げの一部が女子の就労支援のために寄付されるバッグなど、誰かの支援になっているプロダクトを日頃から選んでいることからも、ハチドリには非常に共感しやすかったですね。

 
 

電気を通じた支援先にはどちらの団体を選択されましたか?

 

テロと紛争の解決に取り組む団体さんですね。こちらの団体を選ばれた理由は何かありますか?

どの団体さんも素晴らしい活動をされていますし、全ての良い活動を応援したいのですが、アクセプトさんが取り組むテロや紛争というのは、我々日本人にとっては自分事として捉えにくく、支援が集まりにくいのではないかと考えました。

 
 

どうしても遠い国で起こっていることのように感じてしまいますよね。

しかし、争いというのは、幸せの敵です。テロや紛争は必ずなくさなければなりませんし、数ある社会課題の中でも喫急の課題だと思います。

 
 

今後ハチドリ電力に期待することがあれば教えていただけますか?

ハチドリ電力には、事業そのものはもちろん、啓発の面でも力を入れて取り組んでいってほしいですね。

 
 

といいますと…?

世の中には、環境問題に興味がないという人もいるけれど、これは人類にとって最重要課題だと思います。CO2は増えていないとか、温暖化はしていないというような議論もあるけれど、統計的に見て、環境破壊は人類が犯した史上最大の罪なのではないでしょうか。

 
 

そうですよね。環境問題というのはとても大きなものなので、そこに取り組むということはそれだけ大きなインパクトを与えられるはずだと信じています。自然エネルギーの普及だけでなく、環境や社会課題に関する発信も行なっていきたいですね。

私自身も、もっと多くの人が社会課題の解決に注目する社会を作るために、できることは何でもしていきたいと考えています。一緒に取り組んでいけたら…。

 
 

はい、ぜひ!

私も人々の意識変容の大切さを感じています。日本の学校教育に親として携わっていると、子どもたちが環境問題を自分事として考える機会がなかなかないということに気がつきました。

 
 

具体的にはどのようなことでしょうか?

これを強く感じたエピソードがあって。デンマークに視察に行き、現地の高校生たちと話す機会があったのですが、そこで彼らに「今、あなたにとって1番大きな問題や悩んでることは何ですか?」という質問を投げかけました。

 
 

どんな答えが返ってきたのでしょうか?

5人中4人が環境問題を挙げ、残りの1人は世界各地の紛争だと答えたんです。これから自分たちが生きていく地球の環境を良くしていかないと、大変なことになるって。

 
 

高校生の1番の悩みが環境問題なんですね…!

この答えが返ってきたのには驚きました。てっきり、恋愛や進路についての答えが返ってくるだろうと思っていたのに。自分や自分の周りのことだけでなく、世界の問題を広い視野で考えていたことには感心しました。

 

彼らは、このようなことを幼い頃から意識して育ってきたのではいかと感じました。日本の教育現場でも、子どもたちが環境問題や社会課題をもっと自分事として捉えられるような機会があれば良いと思います。

 
ハチドリのひとしずくから
大きなムーブメントを
 

最後に、お二人はこれからどんな社会を実現していきたいとお考えか、教えていただけますか?

皆が安心安全を感じられる中で、ひとりひとりが能力や個性を生かし、平和に生き生きと暮らせる社会です。そのためには、環境問題や社会課題の解決が必要になってきますが、私は幸せの研究を通じてこれに関わっていきたいと思います。

 

私は、自分が生きていく上で、自分のことはもちろん、同じように相手のことを思って大切にできる人が増えてほしいですね。それができれば、地球環境など世界全体を大切していけるのではないかと思います。自分と人と地球を大切に、幸せに生きていけたら良いと思いますし、そんな世界を築いていきたいです。

 
 

そんな社会の実現のために、私たちひとりひとりはどんなことができるのでしょうか?それが集まることで小さな力が大きな動きになる「ハチドリのひとしずく」は何か、教えていただきたいです。

お話にあるように「ハチドリのひとしずく」というのは、とても小さいけれど、それを落とし続けることが大切だと思います。マイボトルやエコバッグを持ち歩くなど、特別なことではないかもしれないけれど、それを続けることで、地球環境に大きな影響を及ぼすことができると信じています。私たち大人は、これをやっている意味をしっかりと子どもたちに見せていきたいですね。

 

私も「ハチドリのひとしずく」のお話は昔から好きで『思考脳力の作り方』という本を書いた時には例として挙げたくらいです。

 

ただ、最初は、ハチドリのように小さな小さな取り組みをしても、全体として環境問題や貧困などが解決されないと意味がないのではないかと思っていました。でも、世界の動きを見ていると、あのお話には続きがあると考えています。

 
 

続きとは…?

皆が小さな取り組みをしている状態から、ムーブメントに発展できれば、この動きは指数級数的に加速します。

 
 

ムーブメントですか。

小さな取り組みの積み重ねだけでは、環境破壊を止めるには間に合わないかもしれません。でも、これがムーブメントになれば、1人が2人、2人が4人、4人が8人というよう指数関数的に増えていきます。そして、これが10億人、50億人となった時、ハチドリの話は全世界の話になると思います。

 

ひとりひとりが小さな取り組みをするのと同時に、それを発信することで、加速するムーブメントにしていくことが大切だと思います。そんな存在がハチドリ電力だと信じて、共に歩んでいきたいと思います。

 
 

嬉しいお言葉をありがとうございます!いま私たちにできることに皆が取り組んでいけるよう、イニシアチブを取っていきたいと思います。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!

プロフィール

前野マドカ(まえの・まどか)

EVOL株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属SDM研究所研究員。国際ポジティブ心理学協会会員。著書に 『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』 (ヴォイス)、『ニコイチ幸福学』(CCCメディアハウス)など。

前野隆司(まえの・たかし)

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。同大学ウェルビーイングリサーチセンター長。幸福学、幸福経営学の研究を行なっている。著書に、『脳はなぜ「心」を作ったのか』(筑摩書房)、『幸せのメカニズム』(講談社現代新書)など多数。

 

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