隠れた地域の資産を活用して町全体が活気付くような場所作りを。ハチドリ電力は環境問題や社会課題を意識するきっかけになると思います。ー株式会社ブルースカイ 貞末慎吾氏
町全体に活気を
貞末さんは、福岡市内で、泊まれる立ち飲み屋をコンセプトにしたホステル「STAND BY ME」や、センスのいい子ども向けフォトスタジオ「Acestudio」、世界初の唐揚げホステル「trica」、インスタ映えスポットのアート駐車場「#ジハングン」など、ユニークな事業やプロジェクトを立ち上げ、運営されていると伺いました。
そうですね。色々な事業がありますが、既存のモノを組み合わせて新たな価値を生み出すことをやっています。
今回、ハチドリ電力に申し込んだのは「STAND BY ME」と「#ジハングン」の建物です。「STAND BY ME」は新型コロナウイルスの影響もあり、今は立ち飲み屋ではなくシェアハウスとして運営しているのですが….
そうだったんですね。「#ジハングン」はインスタ映えする駐車場とのことですが、どんなものなのでしょうか?全然想像がつかないです。
「#ジハングン」は、糸島の一万平米の土地を活用しようと思って始めました。僕は、実は福岡ではなく、湘南の出身なのですが、祖父母が海の家を営んでいたので、将来は自分もやりたいなという思いがあって。でも、なかなか良い場所が見つからなかったんです。そんな時、糸島の一万平米の土地を使ってくれないかという相談を受けました。
そんな広い土地を!
漁業組合が持っている土地だったのですが、目の前が海の土地が10000平米も空いているなんて、湘南ではありえない話です。驚いて早速見に行ってみると、とても良い場所でした。ただ、上下水道が通っていなかったので、シャワーもない海の家ではダメだと思い、話が転換して…
結局そこを駐車場にされたんですね。
世の中の駐車場というのは、全然クリエイティブな要素がなくて。コインパーキングなどどこも一緒ですよね。そこに楽しさを入れたら、たくさんお客様が来るのではないかと考えました。
実は、ここ、全国のインスタ映えスポットのNo.3に選ばれて、これまで誰も来なかった場所に年間20万人が訪れるようになったんです。
全国3位ですか!すごい!
今は、そこで新たに派生した「糸島レモネード」というレモネード屋さんをやったり、海を目の前にした手ぶらBBQ施設「#LONG」を作ったり、将来的に糸島全体が活気付くような場所づくりのお手伝いができれば良いなと思っています。
では、これから糸島を活気づけてどんな場所にしていきたいですか?
糸島は小さな湘南のような感じなんです。海がとても綺麗で、農産物も取れる。実は、鯛の水揚げ量が日本一だって知っていましたか?
いえ、知りませんでした。
地域の農産物、例えば大根なんかも日本一の生産量なんですよ。このように、あまり知られていないけれど、隠れた地域の資産がたくさんあるんです。これをしっかりブランディングしていきたいと考えています。
隠れた資産の活用ですか。具体的にはどんなことを…?
例えば、道の駅をつくりたいと思っていて。外から来たたくさんの人が訪れる場所でありながら、地域の農家さんたちがお客様の顔を見ながら直接販売できる、そんな場所づくりをしていきたいですね。あと、来年は、出汁屋さんをやろうと思っています。
出汁ですか!?
鯛がたくさん採れるものの、市場には並ばない小さなものもたくさんあります。現在はそれらを捨ててしまっているので、それをきちんと循環させるために、お出汁はどうかと考えました。地域の名産品として町おこしをしていきたいと思って、誰に頼まれたわけではないけど、勝手にやっています(笑)
環境問題や社会課題に目を向けてみる
ハチドリ電力は、CO2排出量ゼロの実質自然エネルギー100%の電気をお届けしているのですが、環境問題に対して、貞末さんが取り組んでいらっしゃることはありますか?先程のお話にあった出汁屋さんも、ロスを出さない点で環境への取り組みだと思うのですが…
環境問題ですか…. 他にはあんまりやってないかも知れないですね。勝手にゴミ拾いしているくらいかな。
勝手にゴミ拾い!?例えば海で?
泊まれた立ち飲み屋「STAND BY ME」は福岡市の大濠公園の近くにあるのですが、これまで2年連続で、大濠公園の花火大会の翌日に、お客様とスタッフでゴミ拾いをしました。街を綺麗にしようって。
素晴らしい取り組みをされているじゃないですか!
僕らは花火大会には行かないのですが、みんなで同じTシャツを着て、みんなで朝ごはんを食べてから出勤して、大濠公園の周りをまわろう、というようなイベントをやっていたのですが、その時は、環境、環境と意識してやっていたわけではないんです。楽しんでやっていただけですが、改めて考えてみると、結果的に環境にも貢献できていそうですね。
意識せずとも楽しみながら環境保全に貢献できていたなんて素敵です。ハチドリ電力へお申し込みいただいた理由を伺っても良いですか?
ハチドリ電力の代表の田口さんを同じ福岡の経営者として尊敬していて。普段の買い物においても「誰から買うか」が大切だと考えているので、電気はハチドリ電力から買うことに決めました。
なるほど!
実は、ハチドリ電力のサービス内容はあまりよく分かっていないんですよね(笑)でも、それはそれで良いのではないかと思って。毎日新聞を取っているうちに、世の中のことが分かってくるように、とりあえずハチドリ電力に参加することで、環境問題や社会課題を知るきっかけになるのでは。
少しハチドリ電力の説明をさせていただくと、私たちは、地球にやさしい電気をお届けするとともに、その電気料金の1%が自然エネルギーの発電所を増やすために使われたり、さらにもう1%がNPOなどの社会活動への寄付になる仕組みを展開しています。貞末さんは、電気を通じた支援先にはどちらを選ばれましたか?
認定NPO法人Education A³さんを選びました。
すべての子どもたちが十分な教育を受けることのできるよう活動されている団体さんですね。ここを選ばれた理由は何でしょうか?
福岡を拠点に活動されている団体さんだということと、その中でも「教育」を選んだのは、それが人間の最終的な欲求だと思うからです。
といいますと…?
僕自身、全く儲からないのにシェアハウスをやっているのは、そこに若いエネルギーのある人が集まって夢を語ってくれるからです。その夢を実現するための、人・モノ・知恵を授けるという部分で応援したいなという気持ちがあって。
こういう意味で、教育者ではないけれど、僕も少し教育に携わっているのではないかと思いますし、e-ラーニングという自分ができないアプローチをしているEducation A³さんを選択させていただきました。
貞末さんは、今回お聞きしただけでも様々な企画をやられていますが、それを通じてどんな社会にしていきたいか、教えていただけますか?
今ちょうど悩んでいるので、これと言って言語化できるものがないんですよね(笑)ただ、抽象的だけれども、たくさんの人が笑っている社会が良いなと思います。特に身近で接する人たちがニコニコしている社会ですね。
素敵だと思います。「ハチドリのひとしずく」のお話のように、その社会の実現のために、私たち一人一人にできることはなんでしょうか?
これまた抽象的ですが、「ありがとうございます」をきちんと伝えることでしょうか。何かあった時にすぐに伝えれば、身の回りから良い循環を作ることができると思います。
本当にそうですよね。身近なところから小さな取り組みが大切ですよね。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
プロフィール
貞末慎吾
株式会社ブルースカイ
代表取締役/CEO(チーフ宴会オフィサー)
1974年、神奈川県鎌倉市生まれ。元メーカーズシャツ鎌倉株式会社 常務取締役。同社で採用人事および福岡・ニューヨーク出店プロジェクトに携わり、「自分の手が届くところに国際交流ができる場所をつくる」と決意。紆余曲折の末、単身赴任で訪れた福岡に惚れ込み、2012年5月移住を決断。「リスクを取る企画屋」として、宿泊事業・イベント事業・フォトスタジオ事業を軸に周辺サービスの拡充、人事・経営・地域活性コンサルティングなど幅広く活動中。趣味は大好きな仲間と騒ぐこと、旅、ファッション。
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