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今の地球にはオーガニックコットンが絶対に必要です。
22世紀を迎える子どもたちに正の財産を。

自宅の電気を申し込みました

こんにちは。ハチドリ電力の佐野です。
この度、渡邊智惠子さんが、ハチドリ電力の仲間に加わってくれました。渡邊さんは、オーガニックコットン事業を行う、株式会社アバンティの代表取締役会長であり、一般財団法人22世紀に残すものや、一般財団法人森から海へ、合同会社SASKENERGY(サスケナジー)の経営など、様々な活動をされています。この記事では、オーガニックコットンや、地球環境に対する渡邊さんのお考え、ハチドリ電力へお申し込みいただいた理由など、様々なお話を伺っていきます!
今の地球には
オーガニックコットンが
絶対に必要だ!
 

渡邊さんは、日本におけるオーガニックコットンの第一人者だと伺いました。どのようなきっかけでオーガニックコットンを広めようと思われたのでしょうか?

オーガニックコットンとの出会いは今から30年前です。それまで私は双眼鏡や望遠鏡を作る会社で働いていて、編み物と織物の違いも分からないような人でしたが、独立し貿易の会社をやっていた頃、知り合いから輸入を依頼されたことがきっかけで、オーガニックコットンを知りました。

 
 

それまでもコットン栽培による環境負荷などには関心はおありだったのでしょうか?

30年も前のことなので、まるっきり関心はなかったですね。その後、コットンの産地であるアメリカのテキサスに通うことになるのですが、そこで、枯葉剤や化学薬剤を大量に使っている状況を目の当たりにしました。

 
 

具体的にはどのような状況だったのでしょうか?

使い残された農薬、すなわち劇薬が大量にパイプラインで集められた池が点在していたり、綿花畑を突き抜ける道路の両サイドには、大きなドクロのマークが描かれた看板が立っていたり。そこには「危険」「足を踏み入れたら保証はしない」と書いてありました。

 

また、綿の栽培農家さんが癌で亡くなることが多くありました。大規模な綿の栽培をしているエリアでは、癌の研究所や病院があって。それくらい農薬漬けで、癌になる農家さんが多かったということですね。

 
 

農薬などが人間に与える影響を間近に見られたのですね。

はい。これを見て、私は、農業というより、化学薬剤を大量に使っている空間だと思いました。これでは、生態系は大変なダメージを受けると。綿は農薬集約型農産物ですから、これをなんとかしないと地球環境は大変なことになると実感しました。

 
 

それからオーガニックコットンに取り組まれるようになったのですね。

はい。オーガニックコットンを広めることが、地球環境を守ることだと思い、化学薬剤や枯葉剤を使わずに、有機的な肥料のみでどうやって収穫するか、殺虫剤をまかずに、てんとう虫のみでどうやって害虫を駆除するか、模索し始めました。

 

また、テキサスでは、多くの人がクリスチャンだったのですが、彼らには、この土地を健康な状態で神様の元に返すというポリシーがありました。さらに、ネイティブ・インディアンの教えに「今やっていることは7世代後まで影響する。自分たちの行動をきちんと考えなさい」というものがあるのですが、これを繋いでいくことがまさに環境を守ることだと思ったんです。

 
 

自分の行動が次の世代にどんな影響を与えるのか、考えなければいけませんね。

彼らのフィロソフィー「きれいな地球を子どもたちに」は、オーガニックコットンのポリシーでもあります。これが、私がオーガニックコットンと出会い、継続して取り組んでいくことを決めた理由です。

 
 

30年前ということで、当時の日本の状況はどうだったのでしょうか?オーガニックコットンはなかなか受け入れられなかったのでは…?

普通の繊維業界の人は、オーガニックコットンなんて絶対にやりませんでした。でも、私は繊維のことはそれほど詳しくなかったけれど、オーガニックコットンは環境にダメージを与えない非常に良いものなのに、なぜ皆やらないんだろう、と不思議でしょうがなかったです。

 
 

やらない理由はないですよね。

寝ても覚めてもオーガニックコットンのことを考えていて、今の地球には絶対にこれが必要だ!という揺るぎない自信があったんです。

 
 

かっこいい…!ハチドリ電力もその心意気で進んでいきたいです!

企業として継続することが、
環境や人道的搾取をなくすことに繋がる
 

オーガニックコットンは、農薬や化学肥料、遺伝子組み換えの種を使わないということのほかに、労働者の人権を守り、児童労働によって栽培されたものでないコットンのことだと伺いました。渡邊さんは、児童労働撲滅のためにも活動されていると伺ったのですが、コットン栽培の現状はどのようなものなのでしょうか?

インドやウズベキスタンではコットン栽培における児童労働が多いと言われています。ただ、私自身、以前はこの問題に蓋をしてしまっていました。自分はテキサスの農家さんから買っているから関係がないと。

 
 

そんな中、児童労働に向き合おうと思われたきっかけは…?

20年くらい前、スポーツブランドのナイキが児童労働で大バッシングを受けたんです。不買運動にまで発展したのですが、それを何とか鎮めるために、ナイキはオーガニックコットンを採用しました。ナイキが使うコットンの1%にオーガニックのものを使うことを宣言したんです。

 
 

オーガニックコットンがそのように利用されたこともあるんですね。

はい。そこで、彼らはテキサスに買い付けに来たのですが、テキサス中のオーガニックコットンを提供しても、その1%には満たないくらいでした。この時、世界的なブランドの規模の大きさを実感しましたし、大きな会社であれば少しの取り組みでも世の中へ大きなインパクトを与えられると思い、もっと会社を大きくしていく決意をしました。

 
 

大きな企業だからこそ、たった1%でもものすごい量だったのですね。

話は戻りますが、テキサスの農家さんたちは、ナイキが大量のオーガニックコットンを買い占めるのを拒びました。私たちの会社のようなたくさんの小さな企業のために。それ以来、ずっとクオリティを保ってくれているテキサスのコットン使うことで精一杯だったのですが、10年ほど前から、綿の価格が上昇してきました。

 

価格を考慮し、アジアから買ったほうが良いのでは?とテキサスの農家さんに言われたこともあり、少しずつインドなどからもコットンを買い始めました。これが、私の中での児童労働との出会いでした。現地へ行き、実際に児童労働が行われている現場も見ましたが、インドにとってはそれが国策であり、彼らの習慣の中ではごく普通のことでした。

 
 

それくらいインドのコットン栽培では児童労働が当たり前だったのですね。

ある時、インドで児童労働の廃止を目指す活動をしている財団の理事長と話す機会があり、彼に私たちにできることは何か聞いたんです。彼の答えは「児童労働のことは私たちがきちんと取り組むから、渡邊さんはオーガニックコットンを買うことを継続してほしい。それが結果として、児童労働をなくすことにつながる。」というものでした。

 

それ以来、とにかくビジネスを長くやろう、インドからもテキサスからも綿を買おうということを決めました。企業として大きくなり継続することが、環境や人道的搾取を少しでもなくすことに繋がると思います。ですので、私は、これからも貪欲に会社を大きくしていきます…!

 
仕事は人間にとって最高の喜び
どこでだって雇用を作りたい
 

渡邊さんは、東日本大震災により職を失った女性たちの仕事をつくる「東北グランマプロジェクト」や、風評被害を受けた被災地でオーガニックコットンを栽培する「福島オーガニックコットンプロジェクト」にも取り組まれているのですよね。

はい。私は、仕事をすることが人間にとって最高の喜びだと考えています。もし、それが一夜にしてなくなってしまったら、どんな毎日を過ごしますか?私はこれまでずっと仕事をしてきて、仕事が私の人生です。この状況に居ても立っても居られなくなり、東北で仕事を作ろうと思ったのが「東北グランマプロジェクト」です。

 
 

そうですよね。それまで毎日していた仕事が突然なくなってしまったら…。

オーガニックコットンプロジェクトも雇用を創出するために始めました。それまで育てていた野菜やお米などが、原発事故による風評被害で全く売れなくなってしまったんです。安全で美味しい食べ物を皆さんにお届けしたいと頑張ってきた農家さんたちの原点はなくなってしまい、大量の耕作放棄地ができました。

 

福島の方から、どうしたらいいか相談され、それならば、食べ物ではない綿を栽培してもらい、それを全部買い取ろうと考えました。それまで野菜しか作ったことがなかった農家さんでも、全て買い取ってくれるなら、とプロジェクトに参加してくれて。

 
 

どちらのプロジェクトも、雇用創出がカギなんですね。

あとは、数年前に、SASKENERGY(サスケナジー)という合同会社をつくりました。社名は「Sustain(持続する)」と福島の方言「サスケねー(大丈夫、問題ない)」、「Energy(エネルギー)」を組み合わせているのですが、これは再生エネルギーと繊維の供給を融合した事業です。

 
 

どんな事業なのでしょうか?

風力発電設備の下に、繊維の供給基地を作り、綿を栽培しています。風力発電の設備のまわりは騒音やメンテナンスを考慮して空き地にしておく必要があるのですが、実際に発電に使う面積は狭いので、その土地を有効活用しようという取り組みです。

 
 

なぜこの取り組みを始められたのでしょうか?

私たちがこの取り組みを始めた福島の南相馬にも、たくさんのメガソーラーがあります。しかし、そのオーナーはそこの住民ではありません。投資家たちです。そこで作られた電気は東京に送られ、その利益は地域には落ちずに投資家が吸い取ってしまいます。また、太陽光パネルの下には、草が生えないように除草剤をまいていて、そこでまた環境破壊が起きています。それで本当に良いのか、疑問に思っていました。

 

その土地を借りて事業をやっているのなら、少なくとも私たちはその土地にきちんとお返しをしていこうと考え、市民に利益を還元するために立ち上げたのがSASKENERGYです。綿の栽培も全て地元の農業法人にやってもらいますし、そこから綿繰りをして糸にするのも全て地域でやっていきたいと考えています。

 
 

土地を有効活用しながら自然エネルギーの電気を作り、地域の経済にも貢献する、一石三鳥くらいの取り組みなのですね…!

SASKENERGYのポリシーは「地域の人とともに電気を作り、産業を発展させ、雇用を創出すること」です。風力発電にはメンテナンスが必要ですが、それも地元の人にやってもらいます。人手がかかるところに良さがあると思っていて。作りっぱなしではないことで、雇用が生まれるんです。

 
ハチドリ電力に申し込んだ理由
 

渡邊さんはこれまでもSASKENERGYなど、自然エネルギーへの取り組みをされていますが、そんな中でハチドリ電力にお申し込みいただいた理由は何だったのでしょうか?

私にとって、自然エネルギーを使うのは当然のことです。もともと、自分で窓に太陽光パネルつけて蓄電し、スマホなどを充電して使っていたのですが、自分で電気を作る楽しさを感じていました。蓄電池が可愛くてしょうがなくて(笑)再生エネルギーのシェア率はまだまだ低いので、これからいくらでも伸びしろが広がっていくと思います。

 
 

可愛い蓄電池ですか(笑)

また、ハチドリ電力のネーミングの意味合いも素敵と思いました。ひとりひとりの力はたかだか知れているけれど、たった一人の判断・たった一人の行動から全てが変わっていくと、私自身思っていて。私にとって「ハチドリのひとしずく」のお話は、今一度自分たちの行動を考え直そうよ、と言ってくれる象徴的なものです。

 
 

本当にそうですよね。ひとりひとりの小さな行動から少しずつ変えていきたいと思います。ハチドリ電力では電気料金の一部をNPOなど社会のために活動する人や団体に寄付できる仕組みになっているのですが、電気を通じた支援先にはどちらを選ばれましたか?

フリーハガーの桑原功一さんです。ハグというのは、人間が原点に戻れるものだと思っていて。最近では日本人もハグをすることが多くなってきたけれど、ハグをすると、また会いたいね、いい時間をありがとうね、といった感謝の気持ちになれる気がしています。

 
22世紀を迎える子どもたちに
正の財産を
 

最後に、渡邊さんご自身はこれからどんな社会を実現したいとお考えか、教えていただけますか?

一般財団法人22世紀に残すものという財団の理事をやっているのですが、今私たちがやっていることを22世紀まで繋げようよ、ということを伝えています。目先の利益だけでなく、ハチドリ電力を含め、今みんながやっていることを、決して10年20年ではなく、22世紀まで伝えられたら…。

 
 

22世紀といいますと、ちょうど80年後ですね。

はい。今生まれてきた子どもたちが80歳になった時には、もう22世紀です。その子どもたちに何を残せるか真剣に考えていきましょう、ということです。それと同時に、私自身、愛をお金で買うことはできないけれど、お金に愛情を託すことはできると考えていて。

 
 

といいますと…?

お金はとても大切なものですが、水のごとく七変化するものだと思います。例えば、全国民に一律10万円の特別定額給付金、あれは将来の子どもたちの借金になってしまいます。いわば負の財産ですね。私たちはそれを一度いただいたけれど、それを正の財産にして残してあげられないかと考えています。

 
 

正の財産ですか。

それは、例えば日本の文化や芸能です。この10万円をドネーションしてもらい、これからの文化・芸能の継承のために、みんながパトロンになっていけるような財団を作っていこうと今試行錯誤しています。正の財産を残すために、この10万円を愛あるお金に変えたいですね。

 
 

子どもたちにそんな財産を残していくために、今私たちひとりひとりができることは何なのでしょうか?

各々がきちんと考えて行動してほしいと思います。自分がやっていることがどんな意味を持ってくるのか、みんなのお金をどうやって使っていきたいのか。誰かに任せっきりで、誰かに言われたからやるのではなく、ひとつひとつの行動を起こす前に、本当にそれで良いのか立ち止まってほしいです。

 

例えば、ファストファッションの洋服を買う前に、本当にこの値段で良いのだろうか、この値段で作れるということは何か犠牲があるんじゃないか、とこれからの人たちはきちんと自分で考えてほしいですね。そのためには、世界がどのように動いているのか、世の中がどうなっているのか、まずは興味を持つことだと思います。

 
 

本当にそうですよね。まずは興味を持ち、知ることから。ハチドリ電力では、電気をお届けするだけでなく、環境問題や社会課題についても発信し、多くの人が知る機会を作りたいと思います。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!

プロフィール

 

渡邊智惠子


株式会社アバンティ
代表取締役会長

1985年株式会社アバンティを設立。日本でのオーガニックコットンの製品製造のパイオニア。企業活動以外に、オーガニックコットンの啓蒙普及と認証機関としてのNPO日本オーガニックコットン協会を設立。グローバルスタンダードの基準作りにも関わる。その後、2016年一般財団法人森から海へ設立、代表理事就任。2017年一般財団法人22世紀に残すもの発起人として活動を始める等各分野でも活動している。



▼オフィシャルサイト▼
http://chieko-watanabe.com/

 

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