1人でも多くの人に活躍するチャンスを。環境負荷の少ない電気で働きやすい環境を。ー株式会社モンスターラボホールディングス 鮄川宏樹氏
世界で活躍するチャンスを
まずはじめに、簡単な自己紹介をお願いできますか?
モンスター・ラボ代表の鮄川です。モンスター・ラボは、デジタルコンサルティングといって、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を行うための、コンサルティングやプロダクト開発を中心にやっている会社です。2006年に創業し、現在は世界20ヵ国33都市に拠点を持ち、事業展開しています。
デジタルトランスフォーメーションですか。
あらゆる産業がこれからデジタル化をしていかなければならない中で、コンサルティングやプロダクト開発を行なっています。また、音楽事業やRPAツール※など自社プロダクト事業や、タイやフィリピンでコワーキングスペースも運営しています。
※ RPA(Robotic Process Automation)とは ソフトウェアロボットに指示を与え、人が行うパソコン上のマウスやキーボードの動作を自動化することができるツール。定型的な業務を自動化して効率化するツールとして導入が進んでいる。
鮄川さんは事業を通してどんなことを実現していきたいとお考えでしょうか?
コーポレートミッションとして「多様性を活かす仕組みをつくる」ことを掲げています。フェアな世界の実現のために、世界中のエンジニア、クリエイター、アントレプレナーに仕事の機会を提供したいと考えています。ソフトウェア開発というのは、場所を選ばず、世界のどこにいてもプロジェクトに参加できる可能性があるので。
確かにそうですね。
例えば、日本の地方であったり、新興国・途上国であったり。現在、SDGsの一環として、パレスチナのガザ地区で雇用創出に寄与する仕組みを作ろうとしています。事業を通じて、1人でも多くの人に世界で活躍するチャンスを作りたいですね。
モンスター・ラボさんは、島根開発拠点の電気をハチドリ電力にお申し込みいただいていますよね。ありがとうございます!
東京オフィスは、ビル側で一括契約しているため切り替えられなかったのですが、調べたところ、島根(松江)のオフィスはいけそうだということで。
そうだったんですね。島根拠点を作られた経緯をお聞きしても良いでしょうか?
自分自身、島根県出身なんです。島根に拠点を作った背景には、地元に貢献したいという気持ちもありました。ただ、それよりも大きかったのは、東京で暮らしていた社員で、家族と一緒に地方に移住して仕事したい、という人が何人かいたことです。
社員の方の思いから実現したのですね。
当時、日本国内の拠点は東京のみだったのですが、働き方の多様性が進む中で、地方で生活しながら仕事をする、といった働き方もあり得るのではないかと思い、拠点を作りました。エンジニアにとってより働きやすく、より顧客にとって価値のあるサービス開発をする環境を作りたいと思って。
島根拠点はどんな場所にしていきたいですか?
島根をはじめとする日本の地方は、自然が豊かで、人も良く、魅力的な場所です。一方で、過疎や少子化の問題もあります。そんな地方には、東京から仕事を貰ってくるというだけではなく、人が集まる場所、世界の中で輝く場所になるチャンスがきっとあると思うんです。それを実現したいという思いもあって、島根開発拠点を作りました。
過疎化への対策としてただ移住を促すだけでなく、魅力があるから人が集まって来る場所になったら素敵ですね。
また、島根県松江市は、Rubyという世界的なプログラミング言語の発祥地であるため、Rubyシティとして自治体が積極的に企業誘致をしているんです。モンスター・ラボの島根開発拠点では、エンジニアがより価値を創造できる環境を実現し、島根のIT産業振興に貢献したいと考えています。
そうだったんですね。Rubyが島根発祥とは初めて知りました。
こちらのお写真も島根の景色なんですよね。
こちらは、私の出身地の出雲市の北山という場所で、山の裏側に風力発電所があります。自然が豊かな土地なので、自然エネルギーは地方の収入源にもなり得ると考えています。環境破壊をせずに産業を生み出すという観点からすると、地方のひとつのあり方として電力供給の可能性があるのではないかと。
自然エネルギーのお話が出てきましたが、環境問題について、鮄川さんご自身またはモンスター・ラボさんとして取り組んでいることがあれば教えてください。
正直に言うと、殆ど何もできていません。どちらかというと罪悪感を感じながら生きています。
罪悪感と言いますと…?
経済発展というものは、多少の気遣いはできても、基本的には環境に負担をかけながら進んでいるものだと思っています。そう思いながらも経済活動をしている中で殆ど何もできていなかったというところですね。
確かに、新型コロナウイルスの影響で経済が止まり、環境汚染や破壊も少なくなりましたよね。
自分は世界中の拠点を行き来しながら仕事をしているので、年間150回くらいは飛行機に乗っています。それだけでかなり環境への負担になってしまいますよね。
なるほど…。環境負荷をどうしてもかけてしまう中で、鮄川さんご自身として、日常的に何か意識していることはありますか?
家がなく日本でも基本的にホテル暮らしなのですが、例えば清掃の回数を減らす、アメニティやビニール袋を貰わないなど、個人的なところでは最低限のことは気をつけています。でも、やはり事業としては基本的に環境に負荷をかけているので、環境への配慮は十分ではないと感じています。
社員が働きやすい環境を
ハチドリ電力にお申し込みいただいた理由にも、この罪悪感というところが関係してくるのでしょうか?
「どんなに小さくても、できることは、やらないよりやったほうが良い」というハチドリ電力のコンセプトに共感しました。どうせなら日常的に環境に良いものを使った方が良いという考え方がベースにあるので。
嬉しいお言葉をありがとうございます!
環境に負担をかけながら働いているところから、少しでも自然エネルギー由来の電力を使うことで、社員の心理的にも良い影響を与えられるのではないかと思っています。特に、自然豊かな島根で働く社員にとっては。また、ハチドリ電力を使うことで、会社がこのような考えを持っていることを社員に示せるのも良いですね。
どこまでも社員の方のことを考えられているんですね。
経済的に考えても、石炭や石油を燃やすことより変動費が下がるはずです。規模の経済が働けば、自然エネルギーの方がコストが下がっていく。この意味でも可能性を感じています。島根にも風力発電所があるので、間接的にではありますが、地方にとって巡り巡って良い経済効果をもたらせれば良いなと。
ハチドリ電力へのお切り替えは、鮄川さんご自身が決められたのでしょうか?
コーポレート企画本部の中の、社員の働く環境を整備する人事総務部門の責任者にハチドリ電力を紹介しました。島根開発拠点は切り替えられる可能性があるということで、詳しく調べて申し込みを決めてくれました。
そうだったんですね。
会社として、世界をより良くするために事業をやってるので、本業じゃないところでも世界に貢献したいとは考えています。日常のオペレーションの中でも、やるべきこと・やれることに関してはやる、というスタンスから言えば、ハチドリ電力を使わない理由はないと思います。
ハチドリ電力では、電気料金の1%を社会のために活動する団体に寄付できる仕組みになっているのですが、モンスター・ラボさんは、NPO法人SETさんを寄付先に選ばれたんですね。
はい、島根開発拠点のメンバーで話し合って選んでくれました。
その理由は何だったのでしょうか?
モンスター・ラボにおける島根開発拠点のポジションを考えると、日本の地方創生に取り組んでいる団体を選ぶことが、メッセージ性としても合っている、という理由だとメンバーから聞いています。
また、’’一人一人の「やりたい」を「できた」に変え、日本の未来に対して「Good」な「Change」が起こっている社会を創る’’というSETさんのミッションも、モンスター・ラボの’’テクノロジーで世界を変える’’というミッションに通じるものがありますし、私は世界中のスキルや才能があるのに活かす機会がない人の機会や場の創出に寄与したいという思いで創業しており、パレスチナ・ガザ地区でのSDGsプロジェクトにも取り組んでいます。「やりたい」のにできない人に「できる」場や機会を創出したいという私の思いとも重なる部分があると思っています。
そうだったんですね。SETさんの「地域で活躍する人を育てたい」という思いと、「世界中で1人でも多くの人に活躍するチャンスを作りたい」という鮄川さんの思いもリンクしている気がします。最後に、今後ハチドリ電力に期待することがあれば教えてください。
モンスター・ラボは1つの民間企業ですが、あらゆる人、あらゆる企業が電気無くしては生きていけない状況にある中で、ハチドリ電力は全員が当事者である事業をやっていると思います。なので、私たちも、当事者としてできることを一緒にやっていきたいですね。
そうですよね。ハチドリ電力としても、全員が当事者であるという自覚を持って取り組んで行けたらと思います。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
プロフィール
鮄川宏樹
株式会社モンスターラボホールディングス
代表取締役社長
「多様性を活かす仕組みを創る」「テクノロジーで世界を変える」という理念の下2006年にモンスター・ラボを創業。デジタルコンサルティング事業を15カ国26都市(2020年7月現在)で展開しつつ、音楽配信、RPA、コワーキングスペース等のプロダクト事業も手がける。バングラデシュのストリート・チルドレンへのIT支援や、パレスチナ・ガザ地区での雇用創出など、事業を通じた社会貢献にも意欲的に取り組む。島根県出身。
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