自分が生きる上で、誰かを苦しめたり環境に負荷をかけたくない。足るを知る生活でより良い社会を。 ー認定NPO法人かものはしプロジェクト 村田早耶香さん
ハチドリ電力と提携しようと思った理由はどこにありましたか?
ハチドリ電力の事業を行うボーダレス・ジャパンさんとは、以前からお付き合いがあったんです。個人的にも途上国の農家さんが健康的で安定した収入を得られるよう事業を行う「AMOMA」のたんぽぽコーヒーを愛用しています。
そうだったんですね。ありがとうございます!そんな中でハチドリ電力と提携していただいた理由は…?
福岡の企業の集まりで代表の田口さんにお会いし、彼の誠実さや事業に共感し、何か一緒にできれば…と考えていました。そんな中、ハチドリ電力の話を伺い、実質100%自然エネルギー由来の電気を使うことで、電気料金の1%がNPO等へ寄付されるという仕組みに感銘を受け、個人としても、団体としても協力したいと思いました。
村田さんは、以前から自然エネルギーなど環境への取り組みに関心が高かったと伺いました。
正直何か取り組みをしていたかというと、個人で出来る範囲でのことしかできていなかったのですが、地球温暖化にはそれなりに問題意識を持っていました。大学生の時、温暖化による海面上昇で、太平洋の島嶼国ツバルが沈んでいってしまう映像を見たことがきっかけでした。自分たちの知らないところで小さな島が沈んでいて、家も住む場所もなくなってしまう、ということが衝撃的で…。
本当にそうですよね。ただ、海面上昇などの影響は自分自身の生活とはかけ離れているため、危機感を持って行動するのは簡単なことではないですよね。
はい、身近なところで言うと、これまで30年以上生きていて、夏がとてもしんどくなったと実感しています。毎年、夏になると熱中症で倒れた人を見かけて救急車を呼ぶ経験もしており、この状態を何とかしたいと思っていました。
かものはしプロジェクトさんは、インドなどで子どもが売られてしまう問題に取り組まれていますが、現地ではどんなところに環境問題の影響が現れているのでしょうか?
活動地であるインド東部の西ベンガル州と西部のマハラシュトラ州ムンバイでは、今年の5月と6月に大型のサイクロンが上陸し、甚大な被害を引き起こしました。50年に1度、100年に1度といわれるような規模のもので、本当はそんなに頻繁には来ないはずなのですが…。
サイクロンにより、現地の人の生活はどうなってしまったのでしょうか?
元々食べるものもない状況の人が家も流されてしまいました。貧困層が住んでいるところに、水害が来ると生活にとても大きな影響を及ぼしてしまいます。地球温暖化による異常気象がなければ、こんなことにはならないはずなのですが…。人の力でなんとかできるならなんとかしていきたいですね。
誰かを苦しめたり
環境に負荷をかけたくない
村田さんはご自宅の電気をハチドリ電力にしてくださったと伺いました。ありがとうございます!お申し込みの決め手となった理由は何だったのでしょうか?
電気は、私たちが生きていく上で必ず必要なものですよね。電気を使わないと生活をすることは難しい。ただ、自分たちが日々の営みをする中で、誰かを苦しめたり環境に負荷をかけたくないという思いがあります。
そうですよね。自分が利便性を追求したために誰かを苦しめてしまうのは悲しいですね。
自分が使う電気で誰かを苦しめてしまっているかもしれないと思い、以前はエレベーターやエアコンも使わないようにしていた時期がありました。
へえ、それはすごいですね…!
いかに人間の活動が地球環境を破壊しているかを知り、一時期はお肉を食べるのもやめていました。畜産は地球温暖化の大きな一因になっていると聞いたからです。また、電気も極力使わないよう気をつけていたのですが、気がつくとやめてしまっていました。
やはり続けるのは難しかったのでしょうか?
はい、やはり無理に使わないようにしても続きませんでした。でも、もしかしたら自分が使っている電気が空気を汚しているかもしれない、過度に電気を使わなければ必要の無い発電所の増設を助長しているかもしれない、その延長線上に苦しむ人がいるのは嫌だという思いは根底にあって…。
そうですよね。ハチドリ電力は、みんなが無理なく地球や社会に貢献できる仕組みを作っていきたいと考えています。一人一人が小さなことから始めていけたら…。
新型コロナウイルスの影響で経済活動が止まり空気や川がきれいになったことからも分かるように、人間の行動が変われば大きな変化を及ぼすことができると思うんです。電気を自然エネルギー由来のものにする他にも、できるだけゴミ減らす、ビニール袋やペットボトルを使わないなど、環境負荷を軽減する小さな取り組みが大切なのではないでしょうか。
身近なところからできる環境負荷軽減策として、ハチドリ電力以外にも自然エネルギーへの切り替えはご検討されましたか?
2016年に電力が自由化された時に、自然エネルギー由来の電気を提供している会社を調べたのですが、すぐに良いところが見つからなくて。ただ、毎日使う電気を自分の価値観に沿って選択できる、というのはとても良いですよね。
村田さんご自身としては、これからどんな社会を作っていきたいとお考えですか?
個人的には、足るを知る生活をする人が増える、そんな社会になったら良いなと思っています。
といいますと…?
そこまで必要ないものを買いすぎないということでしょうか。本当に必要なものだけを買い、拡大することを前提とした経済の回し方をしないことが大切だと思います。
そうですよね。普段の生活ではついつい必要のないものまで買ってしまいがちですけど、常にその意識を持っていたいですね。
新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が出ましたが、家にいる時間が長くなったため、その間洋服を全く買わなかったんです。それでも幸福感はきちんとあり、外出しない分、社会のために活動されている方への寄付に当てることもできて。これまで無駄に洋服を買ったり、無駄に移動したりしていたな、と感じました。
緊急事態宣言はこれまでの生活を見直す契機になりましたよね。
そうですね。これからは、みんなが必要なものだけを買ってちょうど良い状態でいる、地球環境に負荷をかけない社会にしていきたいですね。
最後に、今後ハチドリ電力に期待することがあれば教えてください。
ハチドリ電力が取り組んでいること自体に意味があると思うので、この活動がもっと広まっていってほしいです。ハチドリ電力を使う人が増えれば、再生可能エネルギーの発電量も増えるわけですし。一人のユーザーとして、また提携団体として一緒に広めていけたら…。
嬉しいお言葉をありがとうございます!一緒にハチドリの輪を広めていきましょう!かものはしプロジェクトさんとして、今後ハチドリ電力と提携する上で期待することはありますか?
広めれば広めるほど社会にインパクトを与えられる事業だと思うので、そこから寄付をいただけるのはありがたいです。「三方良し」と言いますか、そこに参加している人みんなにとって、ユーザーも、提携団体も、ハチドリ電力も、さらには自然環境や社会にも、良い存在になっていってくれればなと思います。
本当にそうですよね。みんなにとって良い存在で、ハチドリ電力を使わない理由がないと思ってもらえるよう、頑張っていきたいと思います。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
プロフィール
村田 早耶香
認定NPO法人かものはしプロジェクト
共同創業者
大学在学中の2001年、東南アジア訪問時に子どもが売られる問題の深刻さを知り、2002年二十歳の時に仲間と共にかものはしプロジェクトを創業。10歳未満の子どもまでもが被害にあっていたカンボジアで、子どもが売られる問題を防止するため、職業訓練と雇用により家庭の収入を向上させる雑貨工房を運営。また、加害者を取り締まるための警察訓練の支援も行う。現在はインドにも活動を広げ、インドのNGOと共に、被害にあった方達が人生を取り戻す支援と子どもが売られない社会の仕組み作りの支援をしている。
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