自分では抜け出せない環境を変えるきっかけに。地域密着型の食堂で、町にも社会にも貢献したい。 ーはこざき駅前食堂 西山誠泰さん

JR箱崎駅の目の前、箱崎商店街の中にある地元密着型の食堂です。

以前は、福岡市・天神の食堂に勤めていたのですが、街の再開発により閉店してしまったんです。私はこれまで25年間、イタリアンから和食まで何件も飲食店で働いてきたので、これを機に自分でお店を出そうと思って。

出身は佐賀県の有田町なのですが、箱崎駅前に義理の兄弟が設計したテナントがあり、声をかけてもらったんです。

やはり「地域密着型」というところでしょうか。箱崎エリアでの地産地消と言いますか、町の中で食材を買って、町の中で消費することで、地域への貢献になると考えています。

野菜、お肉、お味噌、お酒まで全て、箱崎の商店街から仕入れています。本当は業者から業務用のものを仕入れた方が安く済むのですが、商店街から買えば買うときにきちんと説明してくれて、地元の人との繋がりもできるので。

そうですね、小さな子どもから、おじいさんおばあさんまで様々な地域の人が来てくれます。近所から鍋を持って来てテイクアウトする方もいたり…。頼まれればお弁当も作ります。

メニューは、定食屋の定番料理です。1番人気はハンバーグ、チキン南蛮、酢豚といったところでしょうか。

ドレッシングまで自分で作るようにしているところかな。また、よく売れるものだけをメニューにしています。1人で切り盛りしているので、メニューの数は増やせないですし、食材も余らせたくないので。

食堂の2階にゲストハウスがあるのですが、そこに良くハチドリ電力の事業を行うボーダレス・ジャパンの人たちが来ていて、ハチドリ電力のことも耳にしたことがあったんです。

この前社員の方が食堂へ来られて、ハチドリ電力の社会のための活動を詳しく知り、料金のシミュレーションをしてみたところ安くなったので、これはいいな！と思って申し込みました。

実は、以前働いていた天神のお店が子ども食堂をやっていたんです。なので、元々NPOなどの活動には興味があって。社会に良いことをできるだけしたいと思っていたものの、自分にはできていない分ハチドリ電力の取り組みを応援したいと思いました。

お店の電気をハチドリ電力にすることで、少しでも世の中のお役に立てれば…。

ひとり親家庭の子どもに対し、月1回子ども食堂をやっていました。ごはんを食べるだけでなく、絵画や陶芸、ピアノの先生が来て教室をやったり、天気の良い日は遠足へ。その間に親御さんの悩みを聞くこともありました。

格差が広がらない社会かな。貧困を底上げして、当たり前の協力をし合える社会にしたいですね。

フリー・ザ・チルドレン・ジャパンさんです。子どもの支援がメインということなので。実は、後々は自分も子ども食堂やりたいと考えているんです。食堂兼寺子屋かな。どうしても自分では抜け出せない環境を変えるきっかけになりたいと考えていて、そのために料理人としての自分にできる食堂から始めたいです。