人々が自然に社会貢献できる仕組みを。ハチドリ電力は、無理なく社会課題に目を向けられるきっかけを作れるのが良いですね。 ーCarpeDiem株式会社 海野慧さん
まずはじめに、海野さんの簡単な自己紹介をしていただけますか?
大学を卒業後、株式会社じげんに入社し、その後取締役としてお仕事をさせていただきました。その後、ベトナム現地法人の代表などを経験し、現在は起業してベンチャー・スタートアップの経営者の方を対象に、コーチングなどを行なっています。また、企業に限らず、NPOなど世の中に対してインパクトを残そうとチャレンジする、志ある人の背中を押したいと考えています。
コーチングを通して挑戦する人の背中を押すということですが、海野さんご自身はどのような社会を実現していきたいとお考えですか?
単純に、良い世の中になったらいいな、と思っています。「良い」の尺度は一般論ではないので、各々がそれぞれ良いと思うものを追求していける社会になれば。自分が本当に心の底から良いと思うことをやれるか、が大切だと思います。アンセルフィッシュな世の中を作っていきたいのですが、これは自己犠牲を伴うものではなく、自分がやりたいことをやった結果として、世のためになり、人の幸せに繋がるような…
そうですよね。各々がそれを追求していけば、結果として悪くなりようがないですよね。海野さんが特に解決していきたい社会課題はありますか?
貧困や教育の問題でしょうか。高校生の時に「世界がもし100人の村だったら」という本を読み、自分が知っている世界が当たり前じゃないんだ、という衝撃を受けました。自分が困っていないなら困っている人を助けるのが当然じゃないか、できることをできる限り模索していきたい、と思いました。
それを模索した結果、これまでのご経験を生かしたコーチングに繋がっているんですね。
そうですね。社会課題を事業で解決していきたいという思いもあり、植物肉を事業化していきたいと考えています。マレーシアの植物肉のスタートアップ企業に出資し、事業を拡大して、日本に展開しようとしているところです。
現在の世界では、家畜の頭数が非常に多く、糞尿の処理が追いつかずに垂れ流しになった結果、川や海、土壌が汚染されてしまっています。
私たちが日常的に食べているお肉が環境に負荷をかけてしまっているんですね…
食べる側は食べたいものを食べられて喜びを感じ、作る側も美味しく食べてもらえることを嬉しく感じる。誰も悪気があってやっている訳ではないのに、人間の生活と環境の歪みが大きくなってしまっているのが勿体無いと思います。誰が悪い訳でもないので、この仕組み自体をアップデートしていかないと。
仕組みをアップデートとは…?
例えば、植物肉であれば、土壌汚染や環境汚染の解消に貢献できますし、費用面でも牛を育てるよりも安く作ることができます。そういった文脈から、意図しない環境破壊に少しでも歯止めをかけるためには、「環境に悪いからやめようよ!」というより、そもそもの仕組みを改善していく必要があると思います。
誰も悪気があって意図してやっていることではないので、仕組み自体を変えることが必要なんですね。
高いお肉よりも、安い植物肉の方が普通に美味しい、という状態を作れれば、植物肉を選び、無意識のうちに生活習慣も変わってくると思います。環境問題を意識するというより、勝手に環境に貢献する状態を作る、ということが自分の中のテーマになっています。
素敵なテーマですね。ハチドリ電力でも、自然エネルギーを使うことはもちろん、電気料金の一部をNPOなど団体に寄付することで、いつのまにか環境や社会に貢献する状態を作っていきたいと考えています。
環境や社会に意識を向けることはもちろん大切だけれど、単純にコストが安くなるというところから入っていけば良いと思います。正直環境のことなんてあまり考えていなかったけれど、安いから植物肉にしよう、ハチドリ電力にしようという人が増えれば、結果オーライだと思います。
海野さんはご自宅の電気をハチドリ電力にお申し込みいただいていますよね。ありがとうございます!お申し込みの決め手となった理由は何でしょうか?
純粋に、やらない理由がない、と思ったからかな。ハチドリ電力にすることで、何気ない日常のひとコマで、無理なく社会課題に目を向けられるきっかけを作れるところが良いと思います。
そう言っていただけて嬉しいです…!
私たちの生活の中では、電気、水、ガスが使えるのは当たり前で、それが普通だという感覚になっていますよね。同じように、困っている人がいることも知っているけれど、それが普通でしょ、自分だって困ることあるもんって。つぶさに見ると気づきがあるのに、見て見ぬふりを無意識的にしちゃいますよね。それに対して無意識になりがちな日常を、何らかの機会に変えられたら…。
先程の植物肉の話とも繋がっていますね。
「みんな、こういうの意識してやろうよ!」という学級委員長的なやり方は必ずしも正しくないと思うんです。正論は強いけれど、正論じゃ人間は動かない。「そうした方が世の中的には良いに決まってるよね、まあ自分はしないけど…」って。だからどんな理由でも良いから、自分は世の中のために何もできない・そんな余裕はないんだと思い込んでいる人ほど、これだけやればいいよ!という存在にハチドリがなれば良いな。
社会のために毎月数万円寄付して!という訳でもないですもんね。
そうですね、ハチドリはみんなの元気を少しずつ集めて大きなインパクトとなっていく元気玉のような存在だと思います。
社会貢献できる世界に
ハチドリ電力では電気代の1%が社会のために活動する人や団体に寄付される仕組みになっていますが、支援先としてはどちらを選択されたのでしょうか?
ごめんなさい、覚えてないです…。
ちょっとこちらで調べますね……!認定NPO法人ロシナンテスさんを選ばれたようです!
そうでした!ロシナンテスさんには、東日本大震災の際にボランティアスタッフとして参加させていただいたことがあり、代表の川原さんをはじめ皆さんとても素敵な思いを持って活動されていることを知っていたので、今回支援先として選択させていただきました。
そんな繋がりがおありだったんですね。
でも、どの団体を選んだって良いですし、究極的には僕みたいにうっかり忘れてしまっても良いのかなと思います。どの団体がどんなことをしているか、比較検討して意思決定するのにはエネルギーを使いますし、余程関心が高い人でないとじっくり見切れないと思っています。ただ、そんなに関心が高くないと選んだらいけない、とかではないと思っていて。
素晴らしい活動をされている団体さんばかりなので、迷ってしまいますよね。
ある分野になんとなく興味があるけれど詳しくは知らない人が、とりあえず支援団体選んでおこう!という風に気軽に参加してほしいですね。例えば、なんとなく興味のある「子どもの貧困」に取り組む団体を選んだ後、定期的に届く活動レポートを見て、その団体が取り組む社会課題や活動について知っていけば良いと思います。
そうですよね。もっと気軽にたくさんの人にハチドリの仲間になっていただけたら…。最後に、今後ハチドリ電力に期待することがあれば教えてください。
「社会貢献」というと重苦しいので、日常のひとコマのごく普通なこと、カジュアルなこととして、「それくらいやっても普通だよね!」「気づかないうちにやれてた!」という感覚で人々が社会参加する状態になってくれたら嬉しいな。その世界をハチドリ電力には作っていってほしいです。
本当にそうですよね。そんな世の中にするべくハチドリの輪を広げていきます…!インタビューへのご協力、ありがとうございました!
プロフィール
海野慧
CarpeDiem株式会社
代表取締役社長
1984年生まれ。高校生の時に「世界がもし100人の村だったら」という本を読み、国際協力に関する仕事を志ざし、立命館大学国際関係学部に進学。社会にインパクトを与えていくにはインターネットとビジネスが最もポテンシャルがあると考え、株式会社じげんの創業期に2007年新卒で入社。2013年に事業管掌取締役となり、東証マザーズへ上場。M&AやPMI、海外子会社代表などを経て、2019年退社。経営者向けのメンタリング、コーチングの事業にて起業。
電気で支援する団体
合わせて読みたい
自宅の電気を申し込みました
お店の電気を申し込みました
会社の電気を申し込みました
Switch for Good
地球を想ってできたハチドリ電力と、社会をよくするアイデアを集めたマガジンIDEAS FOR GOODのコラボ企画。
ハチドリ電力を通して支援できる団体のストーリーを紹介していきます。
電気の切り替えや自然エネルギーについてお気軽にご相談ください!