東京の里山
当協会での活動である森林ボランティア。
代表的なものとして、三輪里山での取り組みを紹介します。
三輪は、町田市の一角。東京と神奈川の県境に残された森です。
里山として、そこに住む人々の生活を支えた森でしたが、高度経済成長により放置され、荒れた状態にありました。
20年ほど前から、明るく豊かな里山林を取り戻そうと、保全活動をスタート。
木々は大きく育ち、課題も多いものの、徐々に従来の豊かさを取り戻しつつあります。
里山とひとことに行っても、地域により環境は異なり、”里山”と呼ぶエリアの中でも、いくつもの環境で構成されています。
それらが、環境の多様性を生み出し、環境が多様にあるからこそ、そこに住む生きものも多様性を増していきます。
多様な環境を、多様である状態に保つため、人の手が入ることが重要です。
※3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、ボランティア活動としては休止していたため、2月に行われた活動の様子をお伝えします。
目次
1. 竹林の整備
里山は、薪炭林という、薪や炭などを生産する畑のようなものを指すことが多いのですが、竹林も里山の一部です。
2月6日に行われた活動を、参加した大学生がレポートしてくれています。
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[活動レポート]
作業道の補修、竹の間伐を行いました!
午前中に竹藪の整備を行い、午後は小学校でのふるさと教育支援活動の準備をしました。
この日は私とスタッフの方々の計8人で活動しました。
作業用の長靴やヘルメットを身に着け、のこぎりやロープを持って山へ向かいます。
急な斜面に竹がたくさん生えていて、立っているのも大変でした。
竹を切るときはのこぎりの刃を水平にして切るとスッと刃が入り上手く切れるとのことでしたが、刃を水平に維持するのがとても難しく、気を抜くと刃が斜めになってしまいました。
竹を間伐する目的は、山に日差しが入るようにすることです。
竹が増えすぎると、生い茂った葉で日光が遮られてしまいます。
日光が遮られると他の木々が成長が妨げられ、竹ばかりが増えてしまいます。
竹による浸食から山を守るために、間伐は重要な作業なのです。
竹を間伐した後には、タケノコがたくさん生えてくるそうです。
竹を切り倒したら、切った竹から枝を取り除きます。
細い枝は付け根を太い木の棒で叩くと取れると教えていただきましたが、力が弱かったり叩く場所がずれるとうまく枝が取れないので、難しい作業でした。
太い枝はのこぎりで切り落とします。このくらいからやっとのこぎりの扱いに慣れてきました。
切り倒し、枝をとった竹を作業場まで運んでいきます。
山から作業場まではそこまで遠くありませんでしたが、20本ほどの竹を運んだのでとても大変でした。
ここからは切った竹をチッパーで細かく砕き、チップにしていきます。
これがチッパーです。
硬くて太い竹を一瞬で粉々にしてしまうような、とてもパワフルな機械です。
その分危険も伴うので、細心の注意を払って慎重に扱わなければいけません。
特に注意すべきことは、投入口に絶対に手を入れないようにすることです。
私もやってみましたが、砕くときに振動が伝わってきて、抑えているのが大変でした。
チッパーや薪を切る機械など、普段はなかなか見られない道具を見ることができてワクワクしました。
近隣の小学校向け体験学習の準備
小学校でのふるさと教育支援活動の準備です。
具体的には、小学生に「竹とんぼ作り」を教えるため、竹とんぼのパーツを作ったり、作り方や注意点の確認をしました。
竹とんぼの棒の部分を作っていきます。
ナイフで竹を半分に割り、それをまた半分に割り…といった具合に、竹を何度も半分に割り、細くしていきます。
途中でずれると偏ってしまうので、慎重に調整しました。
竹は外側の青い皮のほうが硬く丈夫なので、そちらを使って作りました。
ある程度の細さになったら、たくさんの穴が開いた金属の板に通し、ペンチで引っ張って形を揃えます。
細すぎても太すぎても穴に通せないので、ナイフで少しずつ削って形を整えました。
今まで自然とは縁遠い生活を送っていましたが、今回のフィールド活動を通じて自然の壮大さや、里山保全の大変さを知ることができました。
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2. 森の保全、森を多くの人に
この日の活動は、竹林の整備と小学校の授業の準備でした。
このように森の保全をするだけでなく、子どもが自然に触れ、学ぶ機会の場となるよう、保全活動を進めています。
参加してくれた大学生はこの日がはじめての参加。
当会では大学生が社会の一面を学ぶ場といても、活動の場を提供しています。
3. 継続的な森の保全活動のために
さまざまな恵みを与えてくれる森。
里山は特に人との関わりが深く、身近な森でもあります。
認定NPO法人アジアキリスト教教育基金
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