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認定NPO法人ポケットサポート
2020/08/01
【Yahoo!基金】入院中の子どもたちへのオンライン学習&交流支援
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今回はYahoo!基金さんに助成いただいて整備した、iPadや液晶ペンタブレットの活用状況について紹介したいと思います。2020年7月より試験運用を開始していますが、入院中の子どもたちもオンラインで交流できることを楽しみにしてくれています。      

 

目次

    1. 1. 医療スタッフ&病棟保育士の協力により導入が始まる
    2. 2. オンライン上に情報共有やコミュニケーションの場をつくる
    3. 3. 入院中の子どもたちとのオンラインでの学習や交流の様子
    4. 4. オンライン学習支援でも、しっかりと分かりやすい説明
    5. 5. まとめ

 

1.医療スタッフ&病棟保育士の協力により導入が始まる

 

以前よりポケットサポートが訪問させて頂き、入院中の子どもたちと交流活動を行っていた病院に、最初の1台目となるiPadを貸し出して試験運用を開始しました。

操作マニュアルを作成して医師・看護師・病棟保育士の方に使い方をまとめ、実際に病棟プレイルームでの通信テストや、コミュニケーションツール「Microsoft Teams」でのメッセージ送受信のやり方などを練習しました。

iPadは感染症対策のためアルコール消毒ができるケースや、タブレットスタンドを購入しており、毎回の利用後にアルコール消毒できるよう配慮しています。

誤ってiPadのwifi設定やパスコードを変更したり、子どもたちがゲームアプリ等をインストールしたりしないように最低限のセキュリティや利用制限設定をしています。

本来の業務に加えて各部署との連携や、機器操作など医療スタッフの皆様には導入にあたりご協力いただき、本当にありがとうございます。

 

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2. オンライン上に情報共有やコミュニケーションの場をつくる

 

今回のオンライン支援導入にあたり工夫したのは、テレビ会議ソフトで有名な「ZOOM」を使えるようにするだけでなく、インターネット(クラウド)上に医療スタッフとの情報共有やコミュニケーションできるツールを導入した点です。

iPad上でコミュニケーションをとることができ、過去の履歴も残るため別の医療スタッフが対応する場合も過去の履歴を見ながら対応することができます。また、日々の業務で忙しい医療スタッフが時間があるときにMicrosoft Teamsアプリを起動して、次回のオンライン支援の予定や、子どもたちの学習教材を写真添付で送ることができます。

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これは私たちポケットサポートとしても利点があり、当団体では既にMicrosoftTeamsを使って状況共有を行っているため、複数の支援員で次回の予定を共有したり、テレワーク中の自宅でもスマートフォンからメッセージ送受信が簡単にできます。

グループLINEのような形でiPadでも操作できるため、医療スタッフの方も特に難しい操作を覚えることなく、テキストを入力したり、子どもたちが学習したい教材の写真を添付して送ったりと、運用もスムーズでした。

今まで電話で確認していた時と比べて、折り返しの電話をする手間も省け、病状による利用者数の変化にも柔軟に対応できるようになると期待しています。

 

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3. 入院中の子どもたちとのオンラインでの学習や交流の様子

 

ポケットサポートでは3年ほど前から双方向WEB学習支援事業として、テレビ電話を活用した学習支援や遠隔授業のサポートを行っていました。

そのため、今までの運用ノウハウや、過去にベネッセこども基金助成事業により整備したWEBカメラ等の機器を活用して、学習支援や知育ゲームを活用した交流支援の体制が整っていた点も、スムーズに入院中の子どもたちへのオンライン支援に移行できた点です。  

 

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テレビ会議ツール「ZOOM」のWEBカメラをマイクスタンドを使って頭上に設置することで、入院中の子どもたちとボードゲームを楽しんでいる様子です。

もちろんすべてのボードゲームに対応することは難しいですが、オンライン交流で楽しめるボードゲームについても今後、研究していきたいと考えています。

また、夏休み中は複数の子どもたちとテレビ電話をつないで、同世代の友達とゲームを楽しんだり、一緒に学習することにも挑戦したいと思っています。  

 

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4. オンライン学習支援でも、しっかりと分かりやすい説明

 

Yahoo!基金さんの助成金で「液晶ペンタブレット」も導入しました。

イラストレーターや漫画家さんが使うイメージがあるペンタブレットですが、最近ではテレワークでホワイトボードのように書き込みができるなど、様々な活用方法で注目されている製品です。

ポケットサポートでも初めて導入した製品でしたが、下記の写真のようにMicrosoft Teamsで送ってもらった学習プリントや教材の写真に、手書きで書き込めるため、子どもたちの分かりやすさもアップしています。

今まではマウスで書き込みをしたり、キーボードで入力するため、支援員の慣れが必要でしたが、液晶ペンタブレットだと黒板やホワイトボードのように直感的に書き込みができるため対面の学習支援と変わらない指導の質を維持することができます。

 

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液晶ペンタブレットではペンの色や太さを変えたり、書き込みを消したりすることも簡単にできます。また、子どもたちの表情を左端のカメラ映像で確認しながら書き込めるので、理解度や体調を確認しながら進めることができます。

今後も大活躍すること間違いなしの「液晶ペンタブレット」です。  

 

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5. まとめ

 

入院中の子どもたちとのオンライン学習支援は、機材整備やwifi通信費など調整が大変な部分もありますが、今回の試験運用で分かったのはポケットサポートの活動を楽しみに待ってくれている子どもたちがたくさんいること。

対面で学習や交流できることが一番ですが、オンラインという形で私たちが今できる最大限のサポートを考えて実践していきたいと思います。

8月2日のYouTube配信では香川県での取り組みや、今回のオンライン支援を導入した岡山医療センターの樋口先生にも登壇いただき、ポケットサポート代表の三好と取り組みについて紹介します。

ぜひ、無料にてYouTube視聴できますので、職場の皆様にも紹介頂ければ嬉しいです。

 

▼イベントの詳細は下の画像よりご確認ください

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